花電車芸人 色街を彩った女たち / 八木澤高明


女性器を使って様々な芸 を行う女性を、

「花電車芸人」と呼ぶのだという。

本の表紙を飾る女の名は、

「ファイヤーヨーコ」

自分の性器の前に、アルコールランプを置き、

それに向け「粉塵爆発」を起こす。

その吹き出し口に使う筒は、何百本も試作と実験を繰り返し、

試行錯誤し完成したアイテムだという。

「膣圧」を測ろう。そんな企画があり、

測定したところ、どんな器械かしらないが、

凄まじい圧力により、その器械が壊れたという。笑

彼女の性器からくり出される、吹き矢の速度は、大谷翔平に迫る160kmを叩き出す。

タンポンの紐の先にジュースの栓を結い付け、

引っ張ってポンと鈍い音を立て抜いて見せるかと思えば、

スプーンを曲げるパワープレーもこなすという。

ストリップ劇場で、踊り子から踊り子へと。

伝承されてきた、その色街な「芸」という職人技。

風俗に関する本はたくさん読みましたが、

「ストリップ」という世間で思われているイヤラシイ感じでは無く、

「歌舞伎」のような「芸の文化」を感じさせてくれる内容でありました。

こんな記述がありました。

ストリップ劇場は庶民にとってエンターテインメントの殿堂であった。浅草に数多あったストリップ劇場では、ストリップの幕間に、これから世に出ようという志を持ったコメディアンたちが数多く出ていた。そこから生まれてきたのが渥美清であり、萩本欽一であり、ビートたけしであった。彼らが芸で食べていけない時代に援助を惜しまなかったのがストリッパーたちであったのは、有名な話だ。萩本欽一はその恩を忘れず、後年テレビで人気者になった時に結婚相手として選んだのは、ストリッパーだった今の夫人である。

欽ちゃんのヨメは、元ストリッパー。

それを知れただけでも、

皆さんにこんなことを伝える事ができるだけでも、

本書を読んだ価値はありました。笑

33 th in July / 216 th in 2023