限りなく透明に近いブルー / 村上龍


第19回(1976年)群像新人文学賞、

そして第75回 芥川賞を同時受賞。

歴代芥川賞受賞作で一番売れたのが本書らしい。

第22回(1979年)は村上春樹の 「風の歌を聴け」が、

群像新人文学賞でデビュー。

この辺が「ダブル村上」と言われ、

比べられている所以らしい。

歴代受賞作で一番売れているのに、

これほど、衝撃的な内容だったこと。

50を過ぎて知れて非常に良かった。笑

本書の題名は、本を読まない人でも知っているだろう。

私も様々な人の本で登場しているので、

よく知っている題名です。

「限りなく透明に近いブルー」

とても素敵な響きですが、

当初、題名は「クリトリスにバターを」だったらしい。笑

露骨な性表現のため改題したらしいですが、

そんな題名の本は持っているだけで、

官能小説っぽいので、

こんなに売れなかったでしょう。笑

内容は、乱交パーティ、酒、ドラッグ。

ハチャメチャ。笑

最後はドラッグによる幻覚のような、

苦しみで終わって行きます。

その中で繰り広げられる描写が凄い。

主人公がヘロインを入れられた時に、

自分に訪れる状態の描写や、

自分のペニスが女と繋がり、ターザンのような叫び。

女が自分のペニスが巨大になったという比喩。

女の体に触れた感覚の表現など。

酒や食い物、男と女の体液、粘液、精液、嘔吐物。

それらの「匂い」がとても感じられるような、

そんな本書でありました。笑

名著は読んでみるものです。

村上春樹も含めて「ダブル村上」

もっといろんなものを読んでみようと思います。笑

21 th in August / 237 th in 2023