複利効果の生活習慣 健康・収入・地位から、自由を得る / ダレン・ハーディ


 複利と聞くと、すぐに思いつくのは金利だろう。アインシュタインが「人類最大の発明」といったといわれる「複利」。もともと金融で必要される力の象徴として「複利」を引き合いに出したのではないかとも言われるが、本書を読んで金融の世界だけではなく、人間本来の成長というプロセスに、とても有効的に利用できるのではないか。そんなことを考えさせてくれる本書でありました。

 本書の基本となる考え方は「良い選択+努力+習慣化+複利効果=目標達成」という方程式です。これは、日々良い選択を心がけ、行動に移し、習慣化し、長年続けることが、時間はかかっても着実な成長につながるという著者の考えを指南しています。

 利息にも利息が乗るという複利。もともと金融における用語だが、著者はこれを日々の生活に取り入れて習慣化できれば、自らに革命的な変化を起こすことができると提案する。

 複利の循環を取り入れた生活習慣は自己の向上につながり、これを複利で積み上げることで大きな成果が得られるという。

 本書は、良い選択+努力+習慣化。それには「複利効果」があり、つまり生活習慣の普段の積み重ねにより、成長そして成功への道を示してくれる。

 少し、哲学的というか宗教めいた内容ではありましたが、現在自分のしている行動や習慣を後押ししてくれる本書でありました。

 習慣化できれば、努力しなくても出来るようになる。数をこなすことにより、必然的に良い選択は出来るようになる。

「良い選択+努力+習慣化」とは順番が逆ではありますが、この三要素を意識することにより、自分のためになにかなれば良い。そんなことを考えさせてくれるには、とても十分な一冊でありました。笑

 私はソクラテスの唱えた「無知の知」をとても痛感というか意識している。知れば知るほど、知らないことが多いことを知ることが出来る。本を読めば読むほど、読みたいものが増えて行く。この循環こそ著者の唱える「複利」と信じて、これからもたくさん読書したいと思います。笑

3月25冊目_2024年70冊目