テニスボーイの憂鬱 / 村上龍


「”おまんこ”ってなーに?」
「女の子のおちんちんだよ」
大人から教わった子供は幼稚園で大騒ぎ。笑

これほど「おまんこ」と書かれた文章を
読んだのは、初めてかも知れない。笑

地主の一人息子のテニスボーイ。
ステーキ屋の経営や妻子も二の次で、
物事の中心はテニスで進んでいく。

CMモデルと恋に落ちるが、
先のない恋愛に疲れた女は、
テニスボーイのもとを去る。

しかしサイパンで出会った女に一目惚れ。
その女にどんどん入れ込んでいく。

女、仕事、家庭、酒、セックス、ベンツ、そしてテニス。

金持ちのボンボンという感じの主人公だが、
女と深い関係になっていく過程で、
仕事に打ち込むようになる。
そして家庭をより大事にするようになる。
一番抱きしめたいのは、
どの女より、息子だった。
どんなに女に溺れ、遊ぼうが、
息子が愛情の注ぎ先の頂点に君臨する。

それに反するように、
女に対する欲望と、
仕事の意欲は比例し向上する。

昔の先輩でこんなことを言う人がいた。「酒が飲めない、女を抱けない男は、仕事が出来ない」

そんな今どきではない、考えをとても思い出させてくれる本書でありました。

幻冬舎の創業者、見城徹さんの本を読むと、本書のネタが大抵書かれています。見城氏は取材旅行と称し、毎日のように村上龍とテニスをして、毎晩ワインを食らっていたという。そしてそのときは既に執筆は終了していたという。笑

そんな背景を知っていたのは大きいかも知れないが、本書は面白かった。しかし・・・長かった。笑

そして本書について聞かれたら、

こう言いたいと思います。

・おまんこ
・勃起
・フェラチオ
・男はダメな生物

気になる人は読んでみてください。笑

これほど次から次へと、セックスの描写が浮かんでくるのか、それとも実体験があるのか、村上龍を尊敬できることでしょう。笑

04 th in September / 247 th in 2023