過疎の山里にいる 普通なのに普通じゃない すごい90代 / 池谷啓


 日本中にこんな現実があるはず。過疎化が進む山里。私の身の回りにも、身にしみて感じている。本書で紹介されている地域はたまたまかも知れないが、鉄人のような90代の元気な高齢者がたくさんいる。

 88年間、1日もか欠かさず日記を書いて、和紙を作ったり、鍛冶など職人技を守り続ける人。99歳で毎日、自身の商店に立ち、仕入れから販売まですべて一人でこなす人。軽々とチェーンソーを操り木を伐る人。笑顔で毎日デイサービスに通い、黙々と読書と塗り絵に集中する人。

 登場するのは、一見ごく普通のおじいさま・おばあさま。しかし、普通ではないくらい元気すぎる様子。

 健康長寿の秘訣は何なのか。各人各様の人生を紐解き、どうすれば90代でも元気に生きて行けるのか。そんなことを考えさせてくれる内容でありました。

 田舎の年寄は元気だ。これは私も日々体験しています。笑 過疎の山奥だからこそ、不便な生活を強いられているからこそ、人の健康は増進していく。笑

 私は、90歳まで生きることは出来ないだろうと思っているけれど、自分から進んで不便で質素な生活をすることにより、長寿に導かれて行くのではないか。そんなことを考えさせられる。

 本書は田舎に移り住んだ著者が、山里に住むご高齢の方たちを取材し、90歳を超えても元気に生活している秘訣はなんなのか。それを探求するためにまとめられた内容です。

 日常生活において、身体を動かすことや、他人から必要とされること。他者と交流すること。そんな共通点が垣間見ることが出来ました。

 果たして自分はどれだけできるのか。それ以前に、90代まで生きることができるのか。とりあえず、いつも飲んでいるので、短い人生と予想できる自分は如何に生きるべきなのか。この手の本を読むといつも反省しますが、あいかわらず・・・毎晩飲んでいます。笑

16 th in November / 302 th in 2023