武富士 サラ金の帝王 / 溝口敦


本書は1983年に刊行された内容に改訂及び追加し、2004年に刊行されたちょっと古めの本です。現在は大分改善されているのかも知れませんが、まさに「サラ金地獄」とはこうやって堕ちて行くのかと、恐怖を感じるような内容でありました。

レビューにこんなことを書いている人がいました。

この本は337ページに及ぶ大作だが、わずか一言で要約できます。
「金貸しは儲かる」
それだけです。

まさにその通りといった感じでしょうか。笑

お金を借りる人をシマウマと表現している箇所があります。

シマウマをまずライオン(武富士、アコムなどの大手サラ金)が襲い、一番おいしいところを食べる。

その残りを二流の金融会社が食い漁る。

さいごにヤミ金が骨まで食い尽くすのだという。

借金を別の借金で返すようになると「多重債務者」となる。

サラ金の売上が延びるのは「多重債務者」の多さの証拠だという。

お金が返せないというと、他のサラ金に車で連れて行き、お金を借りさせ返済させる。そんな人達をヤミ金業者は狙っているのだという。

法律で縛ったところでヤミ金はなくならない。

なぜなら、必要な人達がたくさんいるからだという。

低利で資金を調達し、高利で金を貸すという手口。

金融業というのは普通の人から見ても不思議な商売で

「タネ銭」さえあれば儲けが生まれるという構図がよく理解できました。

本書は武富士、プロミス、アコム、アイフル、レイク。各創業者と人のなり。

サラ金と銀行の関係性や、サラ金の酷い手口、

ヤミ金と暴力団の関係性など、多岐にわたっています。

若い衆何人かに100万づつ渡し、トイチ金融(10日で1割)。上限10万円貸す。10万であれば、パチンコでも勝てそうな気がする。小口にすることでリスク回避をする。返せなければ違う人から借りる。その繰り返し。

10万円が1ヶ月3回転で3万円稼ぐ。1000万もあれば300万稼げるのだという。笑

私もタネ銭が出来たら、金貸しをやろう・・・

とは思いませんが、興味が出たのでサラ金やヤミ金の世界。

少し勉強してみようと思います。

加えて少し思ったことがあります。

「パーセント%」と数字を理解出来ていない人が、

世の中には少数いるようです。

その人に警告します。

金利の計算を出来ないあなたはとてもキケンな状態です。笑

私は9%のハイボール500mlを3本飲んだ場合、ウイスキーのボトル(700ml)換算で、ウイスキーの原液(40%)を何本飲んだか逆計算もできる上級者です。笑

(500*3*0.09)÷0.4÷700 = ボトル 0.48本 です。笑

41 th in May / 147 th in 2023