回避性愛着障害 / 岡田尊司

 現代社会で急増しているという「回避型愛着スタイル」について書かれた本書。回避型とは、親密な関係や責任、感情の渦、傷つく可能性を無意識に避け、距離を置くことで自分を守ろうとする傾向を指す。

 表面的には自立して見えるが、深いつながりを築きにくく、孤独感を抱えやすい。

 著者は、結婚率・出生率の低下を単なる経済問題とせず、愛着の希薄化が主因だと指摘。貧困時代でも家族を築いてきた人間が、今は「一人の方が気楽」と感じるのは、幼少期のネグレクトや感情的応答の不足のような養育環境により、安全基地を持てず「人は頼れない」と学習したためだという。

 近代化や情報化は「脱愛着」を加速させた。生物学的変化に近い「新たな種」の誕生を招いているという。

 回避型は恋愛・性生活で親密さを負担に感じ、職業生活でも感情的関わりを避けが。克服には、逃げずに不安に向き合い、信頼できる関係を通じて安全基地を再構築し、愛着を修復することが重要だという。

 自己理解を深め、少しずつ関係の間口を広げることで、より豊かな人生を選べると著者は説く。

 現代人の「一人が楽」という感覚が、単なる性格や経済事情ではなく、幼少期の愛着形成の歪みに根ざしている点に妙に納得。

 親密さを避け、責任や感情を遠ざける防衛が、結婚や子育ての忌避、希薄な人間関係を増やす社会現象として描かれています。

 私も「一人がラク」という感覚は大分持っているし、実際に「ひとり時間」が好きです。それはこの情報化がなくてもはたしてそうなのだろうか。中高生のころ、ネットやスマホもない時代にそんな感覚があったのだろうか。

 きっとそんな感覚はなかったと思う。常に友人と群れていたかったし、馬鹿して楽しみたかったような気がします。

 回避性愛着障害とは少し違うかも知れませんが、本書でいうような『生物学的変化に近い新たな種』にはならないよう、昔ながらのおじさんであり続けようと思います。(笑)

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