考えてはいけないことリスト / 堀田秀吾

 本書は、考えすぎて疲弊する現代人の脳内会話を断捨離し、心の健康を取り戻すための実践書といった感じでしょうか。 世界中の学術論文を基に、他人の評価、過去の後悔、未来の不安、自己否定、反すう思考などの無益な思考を5つの領域に分類し、「考えてはいけないこと」をリスト化するとともに、考えないための具体的な方法を提案しています。 

 日常的に頭の中で繰り返される「自分は周囲にどう思われているか」「あの時にこうしていれば」「また失敗するのではないか」「こんな自分でいいのか」といった自問自答が、脳に大きな負担をかけ、ストレスやうつ・不安を増大させるメカニズムを科学的に解説しています。

 人間は進化的に集団内の位置を気にする性質を持ち、他者比較やネガティブバイアスに陥りやすいため、これらの思考は自然に発生しますが、過度になると行動の幅を狭め、心身を消耗させるという。

 印象的だったのは、考えすぎが「性格の弱さ」や「意志の力不足」ではなく、脳の進化的なクセによるものだという指摘です。他人の目を気にするのは、原始時代に集団での生存のために必要だった名残だという。

 「もしも」は行動改善のヒントになるが、行き過ぎるとうつや不安を増幅。未来の心配事に至っては、その97%が現実にならないというデータが示すように、ほとんどが無駄なエネルギー消費に過ぎない。こうした科学的根拠が、ただの精神論ではなく、具体的な「考えない技術」として提示されておりました。

 私は経営者なので「もし◯◯だったら・・・」と、普通の人より、日ごろの心配事は多いと思う人間ですが、本書で学んだ「考えない」ことを実践するため、毎日、頭のリセットが必要です。それをするためにも、今晩は酒を飲んで寝ようと思います。(笑)

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