三宅香帆さんは、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」「考察する若者たち」「話が面白い人は何をどう読んでいるのか」「ずっと幸せなら本なんて読まなかった」に続き5冊目のアウトプット、本書が彼女のデビュー作のようです。
当時、現役京大院生で書店スタッフの著者が、「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思うほど人生観や世界の見方を強く揺さぶる本を50冊選んだブックガイドという感じです。
各本に魅力的な短い紹介文が付き、文学研究的な視点で時代背景や本質を軽やかに解説。さらに、各本の後に「この本を読んだら次に読みたい3冊」を推薦し、合計約200冊を紹介する読書案内書となっています。
本の全体的な要点・特徴選書の基準: 外国文学・日本文学・漫画・人文書などジャンル幅広く、読後「世界の規範から外れる」「社会や常識に流されにくくなる」ような、作品を中心に、著者自身が「読んだ後、明確に自分の見ている世界が変わった本」だとと振り返っています。
本書で語られる、堅苦しくなく、親しみやすい口語体は、著者の顔をyoutubeなどでよく知っているので、とても頭に入って来る印象でありました。
紹介する書籍の単なるあらすじ集ではなく、自分の読書体験を共有することで、自分も読んでみようかなと、思わせてくれました。
村上春樹については、2冊紹介されていました。著者は以前、「村上春樹なんて、正直、好きじゃなかった」「村上春樹の描く小説は、はっきり言って、どいつもこいつも人が死にすぎ」と書いてありました。
私も村上春樹は何冊か読んでいますが、私も著者同様「村上春樹の凄さがわからない」種類の人間です。(笑)
著者は短編集『TVピープル』に収められた「眠り」を読んで印象が変わり、好きになった過程を紹介し、多くの「村上作品を受けつけなかった」人に特におすすめと位置づけ、「世界の村上ブンガクの傑作短編」とまで絶賛しています。
そこまでいうなら「村上春樹の凄さがわからない」私も読もうではないか。もしかして、私を村上春樹のファンにさせてくれるのではないか。
そんなことを考えつつ、読書が次の読書を誘発してくれる、「読書の連鎖」に感謝して「TVピープル/村上春樹(著)」をポチろうと思います。
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