「若者の読書離れ」というウソ:中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか / 飯田一史

 本書は「最近の若者は本を読まなくなった」というよく聞く通説を、さまざまなデータと実例で検証し、その多くが誤解や古いイメージに基づくものだと指摘している内容になっています。

 著者は学校読書調査などの統計データを分析するとともに、中高生に実際に人気のある本を自ら読破して内容を検討することで、現代の10代の読書実態を具体的に明らかにしています。

 まず読書量については「若者の読書離れ」は幻想に近いと結論。小中学生の平均読書冊数は1980年代から90年代にかけて一旦低下したものの、2000年代以降にV字回復を遂げ、2010年代には小学生で過去最高を更新するなど堅調だという。

 この背景には学校での朝読書などの施策が大きく寄与しており、児童書市場も少子化下で安定。高校生になると不読率が約5割程度で横ばい傾向だが、これは大人全体の不読率とほぼ同水準。

 スマホやネットの普及が読書量を大きく減らしたという証拠は薄く、高校生以降は「読む人」と「読まない人」の二極化が明確で、遺伝的な要因も影響しているため、無理に全員に読書を強制しても効果は限定的だと指摘。つまり、若者の読書離れというイメージが実態を先行しているだけだというのが著者の見立てです。

 私も単なるイメージで「今の若者は本を読まない」とそんなイメージを持っていた。しかし、こうやって数字を調べることで、案外そうでも無いんだなとそんなことを思う。「読む人」と「読まない人」に分かれているだけで、どちらかが良いかといえば、「読む人」が宵に決まっているので、このまま「読む人」を継続できる人でありたいものです。(笑)

6月13冊目_2026年94冊目