コンビニオーナーぎりぎり日記 (汗と涙のドキュメント日記シリーズ) / 仁科充乃


著者は30代でフランチャイズオーナーとなり、

還暦になるまで30年間にわたり、

コンビニの最前線で奮闘した、そんな血と涙、たまにお笑いの物語。そんな感じでしょうか。笑

休日が取れなくなって、今日で1000日を超えた。

もう3年近く、1日も休んでいない。

近くにコンビニが増え、店舗の乱立で売上は激減するばかりでは無く、客の取り合い、従業員も奪い合い。

時給を上げても応募はゼロ。

オーナーである私たち夫婦は休んでなどいられない。

様々なエピソードが紹介されています。

・年中無休:葬式に出るときの作法
・クリスマスのシフトに要注意
・ヤクザの忘れ物に怯える従業員
・職場体験学習の生徒たち、熱い眼差し
・10年経ち契約更新は、改装費用800万円
・オフクロの味は「廃棄ロス」
・「辞めさせてください」という店長の裏の顔
・ワンオペで抹消される事故

普段、便利に、そして当たり前に利用しているコンビニ。

それは、このような人たちの、

人生を削り取るような努力で、細い糸で持続されている。

あたりまえに使っているが、もっと最大限の感謝の意を示すべきだろう。そんなことを感じさせてくれる内容でありました。

読み物としては、とても面白い本書です。

この本を読み終えた後、コンビニを訪れた時。

「ありがとうございます」そう言おう。

働く人達に、そしてコンビニというインフラを維持してくれる経営者に、感謝の意を伝えよう。皆さんにそんな提案をしたくなるような、本書でありました。

19 th in August / 235 th in 2023