先日の会合で「明日(5/27)が締切なので是非来てください」と、著者の講演会に誘われました。貴重な機会なので行ってみようと思い、せっかくだったら前知識を入れておいたほうが絶対楽しめるのではないか。そう思い、本書を手にとってみました。
締切過ぎの会合では、中村市長さんとご一緒する機会があったのですが、「なぜ中園ミホさんを呼んだんですか?」と聞いたら、「ドクターX」が大好きなんです。そう答えてくれました。
実はワタクシ、本書を読んでから「ハケンの品格」をNetflixで見まくっています。私も市長のマネをするわけではありませんが「ドクターX」も講演会までに是非みたいと思います。(笑)
著者の書籍は「占い師」の肩書も持っている方なので、占い本がたくさんあるのですが、本書は中園ミホが自らの波乱万丈な人生を赤裸々に語ったエッセイです。本当に赤裸々です。(笑)
『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『ドクターX』『花子とアン』など数々の大ヒットドラマを手がけた著者が、冒頭で「私はぐーたらなダメ人間である」と堂々と告白しながら、努力家でも完璧主義者でもない、根っからのぐーたら女がどうやって這い上がってきたのかを実践的に明かしています。
中園ミホは学生時代から勉強で挫折し、就職活動でも不真面目な態度が災いして失敗続き。コネで広告代理店に入社したものの、Faxの使い方も分からずダメOLとして苦しみ、強い劣等感を抱えていた。
その後、占い師(四柱推命)として活動しある程度の収入を得ましたが、本格的な成功には至りません。転機となったのは大失恋。片思いしていた脚本家に振られた怒り・悲しみ・嫉妬といった負のエネルギーを燃料に、脚本家を目指して猛進。マイナスの感情を全開に燃やすことで道を切り開く。軽く大失恋と書きましたが、今なら「ストカー規制法」に引っかかりそうな勢いです。(笑)
著者は根っからの恋愛好き・遊び好き・大酒飲みというぐーたら気質を隠さず、林真理子氏に「日本でたった一人の女の無頼派」と評されるような型破りな生き方を続けてきました。私も林真理子氏の本やエッセーを大分読んだので、そのやり取りや風景が浮かぶような感じがありました。(笑)
本書で語られる成功術・開運の核心は、ぐーたら人間こそが持つ負の力を武器に変える点にあります。失恋や挫折などの負のパワーは、プラス思考より強く、ヤケクソ気味にぶつけることで人生を動かせるというのが第一のポイント。
運気は一人で作るものではなく、他人の運を上手に借りるべきだと説きます。持っている人を見抜き、その波に乗る勘を磨き、時にはお酒の力も借りて人間関係を深めることが重要。
運が悪い時期(天中殺など)が続いたら、無理に動かず修業のときと割り切り、タイミングを待つ。悪い流れは持っている人に払ってもらい、運という生ものを冷凍保存せず、ピークを逃さず掴む人が強運になれると語っています。
全体を通じて感じられるのは、「ぐーたらでも勝ち目はある」というメッセージ。完璧主義や根性論ではなく、自分のダメさ加減、負の感情、人好きの性質をそのまま武器に変え、半径5メートル以内のヒントに気づき、人を味方につけ、タイミングを掴む生き方が成功の鍵だと説いています。
占い師としての経験から、運を統計的・実践的に捉えた視点も興味深く、挫折中や迷い中の人、特にぐーたら気質の人に強く響く内容です。中園ミホの豪快で保身的でない語り口と生々しいエピソードが魅力で、読むと元気が出て「自分もいけるかも」と思わせてくれます。
「花子とアン」の脚本を引き受けたのは、酒をのみすぎて覚えていないという。私を含めた「酒で失敗を何回もしたことがある人」はとても共感出来る一冊だと思います。
あと最後に親御さんとのエピソードというか、父と母のラブレターが現存しているとか、父が撮影した母のヌード写真があるとか、そして、お母さんのモテっぷりエピソードがサイコウでございました。ほかにも「占い以外の本」があるなら、物色してみようと思います。
6月2冊目_2026年82冊目