シリーズ3冊目。シリーズものの続編は主人公が成長していく過程を垣間見れたりするのが楽しいので、ついつい手が出てしまいます。(笑)
前巻から引き続き、派遣社員として頑張るあすみは、サニークレイン(人気IT企業・渋谷)へ派遣され、マーケティングセクションでSNS記事投稿を担当します。優秀でスピード感のある同僚たちに囲まれ、最初は戸惑うものの、持ち前の順応性で徐々に職場に馴染み、仕事のやりがいを感じ始めます。
3年勤めれば正社員登用の可能性もあると聞き、30歳を目前に将来を真剣に考えるようになります。家計簿を付けながらムーバーフード(デリバリー)の副業も続け、着実に自立の基盤を固めていく姿が描かれています。
そんな中、元彼・理空也(リクヤ)から突然「あすみちゃん 苦しいよ 助けて」というLINEが届きます。ブロックしていたはずが新アカウントから連絡してきた理空也を無視しようとするあすみですが、放っておけず指定された古いマンションを訪れてしまう。
そこで理空也のストーカー的・危険な本性(魔力に一瞬引っかかりそうになるも仕事の現実で立ち戻る)が露呈し、非常に危うい状況に陥ります。家計簿の情報(写真を撮られていた可能性)などを利用した理空也の執着がエスカレートし、恐怖とハラハラの展開となります。
一方、ケンカ別れした豊加とは、友人の結婚パーティーで再会。無職だった頃から小さな商社に正社員として就職した豊加と話すうち、関係に揺らぎが見られます。豊加は相変わらず価値観を押し付けがちですが、理空也の件で危機に駆けつけ、あすみを助ける場面もあり、複雑な感情が交錯します。あすみは二人の元彼との関わりを通じて、自分の人生をどう選ぶかを改めて考えます。
周囲の女性たちの生き方も並行して描かれています。フリーランスで事務所を立ち上げる仁子、結婚して専業主婦を目指す菜々花、愛人生活を望む優奈など、アラサー女子たちの選択があすみの決断に影響を与えます。
ミルキー関連の余波(父親の件)も少し触れられ、全体として「働く女性のサバイバル」と「30歳の選択」がテーマといった感じでしょうか。結果、あすみは理空也の件をなんとか乗り切り、仕事での成長を実感。豊加との関係も微妙に前進(よりを戻す方向)しつつ、自分のペースで生きる決意を強めます。
前巻までの「自立奮闘」からさらに「将来設計と人間関係の再構築」に深みが増している感じです。派遣社員の本を読むと必ず出てくる「3年勤めれば正社員登用の可能性」とか言う言葉。
「派遣法の3年ルール」により、同一の職場で3年を超えて働くことはできないため、3年目を迎えるタイミングで、直接雇用(正社員・契約社員)への切り替えがされる場合があることをいいます。
Yahoo知恵袋にこんな質問がありました。
派遣社員の3年ルールについてですが、例外で3年以内に正社員登用がされることなんてあるのでしょうか。現在、派遣で勤務している会社がありますが半年働いています。しかし年齢的にはやく正社員になりたいので転職するか1年以内に正社員にしてくれるなら派遣として残ってもいいかな、という気持ちでいます。例外なんてパターンはありますでしょうか。
ベストアンサーはこんな回答でした。
身内が企業で人事部長しています。3年経っても正社員登用なんて、全く考えてないですよ。派遣さんの中には仕事が出来る人もいるそうですが、基本、社員の仕事とは区別して派遣会社にオーダーするので正社員登用はありません。期間満了で終わりです。正社員を目指すなら転職活動する方が良いですよ。中途採用でも社員で募集する仕事は、初めから派遣とは業務内容が違うし、将来の展望も考えて採用します。
だそうです。世の中、そんなに甘くないようです。(笑)