MMTの基盤となる事実とは。金本位制など成り立たない、現代貨幣は「信用貨幣」とよばれるもので、これらを深く理解することで、私達が何気なく使っている「お金」がなぜ「お金として通用するのか」とても詳細に、本の題名にもあるように多くの図を交えて紹介しています。
MMTに関する本は結構読んだので、だいぶ理解しているつもりですが、やはり図があることで理解を深めることが出来た印象です。
MMTを語る上で必ず出てくることは「信用創造」です。私が銀行から100万円借りたとします。その時のアクションは通帳に100万円と記載するだけです。特に現金は必要なく、銀行が私を信用して記載してくれるのです。昔は手書きで書いていたのでこれを「万年筆マネー」といいます。
信用創造の仕組みについて、現在の教育では一般的に「誰かが銀行に預金し、これを元手に貸出がおこなわれる」とする「又貸し説」に基づく説明がおこなわれている。又貸し説では、どこか外部からやってきた現金がまずあり、これが銀行に預金されると、それが別の銀行へと貸出に出ていくと説明される。しかし実際は、 まず誰かが負債を負うと、それに見合う金額の預金が生まれる。
貨幣がまずあって、それが貸借されるのではなく、逆に貸借関係から貨幣が生まれてくる。国が負債のきっかけ、つまり国債の発行を躊躇すればするほど、国民は貧しくなっていく。
私が100万円借りると、100万円が創造するが、返済すると100万円は消えてしまう。プライマリーバランスを正常化しようとすればするほど、お金は消えてデフレになり、その結果この四半世紀、日本は世界から置いてきぼりにされ安い国になってしまった。
MMTはよく考えれば理解できるのに、本当だろうか。間違っているのではないか。そのように思う人は多いだろう。これだけ理解しやすい理論なのに、はるかに頭の良い財務省の官僚が理解できないわけがない。わかっているのに、国民に理解してほしくないと思っているのだろう。笑
国の借金が大変だ。国が破綻する。将来にツケを回さないため増税だ。そんな布教活動をして、国民が理解できないように洗脳をしている成果であろう。知れば知るほど「ザイム真理教_恐るべし!」です。
This is the 15th book in February and the 40th in 2024.