著者いわく、いつも幸せで退屈も苦痛も後悔もない人生なら、本など読まなくても済むはずだと語ります。しかし、現実にはそんな完璧な人生はなく、誰もがさまざまな悩みや苦しみを抱えながら生きている。
そんなつらいときこそ、本は寄り添い、見守り、救い、裏切らない存在になると著者は強調。本は悩みを即座に解決してくれるわけではありませんが、読者の心に寄り添い、悩みを「抱え直す」ための言葉や視点を与えてくれる。
著者自身が他人に相談しにくい性格だったため、幼い頃から本を究極の相談相手として頼り、救われてきた経験を基に、この本を書いたという。
実際、親からも「あなたはすべて事後報告ね。」と言われるくらい、親にもあまり相談することなく、本をたくさん読んですべて自分で決めてきたという。
本書では、人生のさまざまな「症状」たとえば悔しいとき、仕事に行きたくないとき、孤独を感じたとき、怒られた日の夜、死にたいときなどに合わせて、古今東西の名作33作品(小説、漫画、エッセイなど)を独自の視点でセレクトし、「処方箋」のように紹介しています。
読者の具体的な状況にぴったり合う本を提案することで、心を整え、読書そのものを愛おしく感じさせる内容です。
私が読了済みのものは、「悔しいときに読む本」で、『走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹』一冊だけでした。(笑)
気になったものは「眠れないときに読む本」の『海/小川洋子』と「死にたいときに読む本」の『臨死体験/立花隆』でしょうか。
死にたいときに読む本という括りでしたが、臨死体験のことをよく知ると、死が怖くなくなるというそんな記述がありました。私も「死」はまだ怖いので(笑)、もっと前向きに慣れるよういつか読んでみたいと思います。
私も一応悩みはたくさん悩みがあります。(笑) けっこう、本は読んでいるつもりですがまだまだ解決が出来ないことだらけなのです。
著者の言葉をかりると、本は悩みを即座に解決してくれるわけでは無いが、読者の心に寄り添い、悩みを「抱え直す」ための言葉や視点を与えてくれる。これからもっと読まないと。そんな読書意欲を与えてくれる、そんな本書でありました。