敵か味方か?高市早苗が語る自民党の未来 / 桜井真理


 9月28日、総裁選の次の日に発刊という、いかにもKindle本らしい。そしてページ数は14ページ。総裁選が終わってから、バタバタと書き上げたものなのでしょう。笑

 ネット上での「高市人気」と「石破批判」はすごかった。しかし、それに反して報道は、高市バッシングと思える報道が多かった。リーフレットが違反しているとか、経済政策が間違っていると現役の財務大臣がコメントを総裁選の最中に発表するなど。高市の評判を落とそうとしている影の圧力は絶対にあったと思う。

 私もMMT(現代貨幣理論)の本や、財務省批判の本を大分読んでいたので、それらを打開するための具体政策を、わかりやすい言葉で主張している高市に、総理になって欲しいと思っていた。

 積極財政で内需を作るという、私のような建設屋にとっても恩恵を受けることが出来るのではないかという、そんな期待も持っていた。

 しかし、決戦投票では僅差で石破が勝利した。民意は納得しないとネット上ではさわがれているが、本書を読んで高市が負けたのが少し理解できるような気がした。

 高市は石破内閣の幹事長職には、興味を示していた情報もあるという。完全に石破と対立しているわけではなく、党内での影響力維持を図ってた可能性もあるらしい。しかし総務会長を打診され固辞されたという報道がありました。

 一方、観測筋は、党が分裂する可能性さえ指摘しているという。しかし、多くの党員や議員は、こうした対立が長期化することを望んでいない。確かに私の印象でもこんな僅差の総裁選は記憶にないし、終わってからこんなグダグダしているのは記憶にない。笑

 石破内閣がどのように党内の対立を収束させ、政権運営を行っていくのか。即解散と言っていたのは小泉だけだったが、石破も早速解散を宣言した。

 自民党は議席をとても増やせるとは思えないが、どれくらい減らさないで済むのか。個人的には新内閣の御祝儀相場があるとはいっても、あまりにも早すぎる解散ではないのか。もしかしたら、石破が引責責任を責められるほど、大敗するのかもしれない。

 ぶっちゃけ、こんなに総裁選に興味を持ったことはなかった。直接投票できるわけでも無ければ、何も変わらないと思っていた。しかし、今回はとても注目することが出来たのは、MMT(現代貨幣理論)の本や、財務省批判の本をたくさん読んでいたせいだと思う。とても読書の恩恵を感じた、自民党総裁選挙でありました。笑

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