著者の本は「洞窟ばか」に続いて2冊目です。前書とは少し雰囲気が違うというか、詳しく丁寧に書かれているというか、2冊とも読んだ人はそんなことを感じることでしょう。
前書同様、なぜそんなに苦しい思いをしてまで、狭く、暗く、死ぬほど危ない所に入っていくのか。特に死にそうになりそうなエピソードや、ケガや病気になったことに触れていますが。洞窟探検という行為の、魅力も達成感も十分に理解できるのですが、そこまで出来るのかという、尊敬を感じさせてくれました。
あとがきにこの様なことが綴られていた。
洞窟探検をしていなければ、海外には観光旅行に行くだけで、会えなかった人もいるだろうし、その国を深く知ることはなかっただろう。それはもったいない! やっぱり洞窟探検は、死ぬまでやめられない。
そんな洞窟探検の魅力を伝えるべく、洞窟探検がどういうものなのか、体験したことのない人でもそのプロセスをイメージできるように心がけて書いたつもりだ。
今までも洞窟探検が本で紹介されることはあったが、一般向けのものは少なかった。最近、巷で洞窟探検が取り上げられることも増えてきたが、まだまだ一般の人は観光鍾乳洞しか知らない。だからそんな人に向けて、洞窟探検がどういうものかを説明し、その面白さがわかるような本を僕は作りたかった。
著者の本を読むのは2冊目ということもあり、前書で紹介されていた、発見以来16年間調査している大洞窟「霧穴」についてとても詳細を深く知ることができました。しかし洞窟探検に関するエピソードは、知れば知るほど凄すぎる。こんな過酷すぎるこんな行為である「洞窟探検」には、前書を読んだときも思いましたが、行ってみたいとは思いませんでした。笑
この本の作業は「洞窟ばか」よりも早く冬にスタートし「名刺代わり」の本が欲しかったという。しかし、前書の方がぶっちゃけていて面白い印象です。そして何より安家洞のエピソードがとても詳細に書かれているので、2冊のうちどちらが良いかと問われれば、「洞窟ばか すきあらば前人未踏の洞窟探検」の方を薦めたいと思います。
3月4冊目_2025年52冊目