棟方志功の妻のチヤさんが棟方志功と出会ってから添い遂げるまで、夫婦の人生の節目となった出来事が描かれています。
棟方は新聞広告でプロポーズをしているエピソードが描かれていますが、はたして事実なのでしょうか。検索しても検索しても、本書に関する記事しか出てきません。(笑)
棟方志功といえば、私も本書の冒頭に出てくる質問する人の、口にしていた記録映画は小学校で見た覚えがあり、印象はすごく顔を近くまで寄せて彫刻刀で版画を掘る様子だろうか。目が悪かったことも覚えていた。
ゴッホに憧れ青森から上京し、油絵を描くが目が出ず、木版画に移行して行く。
憧れのゴッホは日本の浮世絵が好きだったという。そのことも、棟方が版画家に転身した理由のひとつだといわれているらしい。油絵では西洋のアーティストには敵わないが、海外でも高く評価されている木版画なら世界で戦えるのではないか。
そんな夫婦の、妻子は東京に呼べないという棟方と上京したい妻の葛藤。芸術家の妻ってほんと大変で、いつ目が出るかわからない夫を支えて行く姿の描写を経て、成功して行く様子は、涙が出そうになるくらい、嬉しくなってしまいました。
原田マハさんは確か小説家になる前は、美術系の仕事をしていて、そんな小説が多いのだと覚えがある。せっかくなのでWIKIで調べてみた。(笑)
早稲田大学第二文学部美術専修卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務後、2002年にフリーのキュレーターとして独立。
キュレーターって何よ??
キュレーターとは、博物館や美術館などの施設で、資料の整理や管理、展示会の企画・運営などを行う専門職。学芸員とも呼ばれ、研究職と教育職を兼ねた立場で、文化と人の仲立ちをする人。
美術系の仕事というくくりを超えた専門家だったようです。(笑)
原田マハさんは、2022年12月に「さいはての彼女」と「ギフト」2023年に「ロマンシエ」と「リボルバー」を読んでいたようです。1冊読むともう1冊読むという、そんなサイクルをしていたようです。
せっかくなので、このサイクルを守って、今月中にもう一冊読もうと思います。(笑)
2月2冊目_2025年13冊目