日本人の誰もが知っている皇室ですが、そもそも皇室とは何なのか? 現在の天皇が皇太子時代に東宮侍従を務め、昭和天皇の最後に仕えた著者だからこそ書ける懇切丁寧で解りやすい皇室ガイドといった感じでしょうか。
36問の質問に対する、36問の解答があるという、たまにあるある系の問答方式で語られた本になっています。
私は日本人なのでもちろん天皇のことを知っていますが、どれくらい知っているかといえばハテナマークが頭に浮かぶレベルです。笑
本書を読んで初めて知ったことはたくさんありましたが、せっかく読んだので酒の肴になる話題程度でもメモしておこうと思います。
皇居の住所は「東京都千代田区千代田一番一号、郵便番号は100‐0001」日本では住んでいない住所を本籍地として登録することができるので、結婚して籍を新たにつくるとき、皇居の住所を本籍地にする人がいるとのこと。その意味では「日本一人気の住所」といえるという。
皇居の中で天皇は田んぼをやっているらしい。稲作は昭和天皇が始められた行事で、今もそれを引き継いでやっているとのこと。皇居内に田があり、春には種籾をまかれ、初夏には田植え、秋には稲刈りしている。皇居内での稲作は除草剤を使わないため、虫害に強い品種が用いられている。収穫された米は宮中祭祀である新嘗祭に、根付きの稲は伊勢神宮の神事に使われる。
この2つを酒の席で語れるだけでも、本書は十分に読んだ甲斐はありました。笑
天皇陛下は、いつも国の安寧、国民の幸せ、世界の平和を祈っている。大きな災害が発生したときには、その被災地を訪問し被災者の方々を励まされる。先の大戦の犠牲者慰霊のため、国内のみならず、サイパン島やパラオなど遠くの激戦地をも訪れられている。
一方、国民にとって喜ばしいときには、一緒に喜んでくださいます。天皇陛下は、国民の喜びのときも悲しみのときも、国民と共に歩んでいる。
戦後GHQが天皇に頼って、日本国民を統括しようというエピソードはよく出て来る話ですが、日本人にとっては「生き神様」同様です。いつも国の安寧、国民の幸せ、世界の平和を祈っている。そんな天皇陛下に皆さん感謝いたしましょう!!
11月14冊目_2024年212冊目