ありきたりの起業からそのビジネスを、軌道に乗せるまでのノウハウ本です。この手の本は自分のスキルを自慢するようなものが多いが、著者は経験ゼロ・実績ゼロ・人脈ゼロ・年収ゼロから起業し、まさに試行錯誤で考え抜き、試しながら成功していく様子が、非常に伝わってくる内容です。とても多く苦労したからこそ自分で発見したノウハウは、なかなか興味深いです。
様々なノウハウが語られていますが「起業直後に絶対に守らなければならない2つのこと」という節があります。
起業直後の苦しい見習い期間のゴールとは、テンプレート(型)を集めること。面倒な、いろいろなお客の、要望に薄利で応え続ける。 もういやだ!と思うまでやらなければならない。 この見習い期間が長いほど、将来の利益は飛躍的に伸びていく。
他人が簡単にコピーできないのは、あなたの業種で、あなたの住む地域で、あなたが薄利で売りまくった見習い期間の経験による。その経験が後に金を生む武器になっていく。 ちなみに、この見習い期間に絶対やってはいけないことが2つある。
・事務所(店舗)を借りないこと
・人を雇わないこと
ビジネスの種類によっては、どうしても店舗や場所が必要になることもあるかもしれない。 だがそれは、ビジネスモデルが間違っているのだと考える。場所は売上が出てから用意すればいい。
最初から人を雇うことは、何があっても避けるべき。 出来高制で業務請負契約を結ぶならともかく、従業員を雇うメリットは何もない。 寝る時間を減らせばいいだけのこと。従業員がいなくても、まわるビジネスになるように、ぎりぎりまで工夫する。
最初は誰でも新人。 誰でも同じ仕事を続けていれば、仕事は早くなり、習熟して効率が上がっていく。
つまらない失敗をするのは当たり前だし、知らないことがあって当たり前だ。 初めて経験するような種類の仕事なら、通常の何倍もの時間がかかる。事務所を借り、従業員を雇った多くの人は、1年目で大きな勝負をしてしまう。
勝負をしないと、固定費を払えなくなり、失敗する。 1年でつぶれる事業が多い理由は、ビジネスが難しいのではなく、1年生の経営者なのに、間違いを重ね気づいた時にはもう手遅れになる。
時間がかかるなら、工夫が思いつかないなら、人に手伝ってほしいと思うなら、「寝る時間を減らす」。世間は休日を増やせだとか、労働時間短縮などと騒いでいますが「寝ないでやる」は単純明快です。笑
私は社長なので、長時間労働も休日出勤など関係ない。寝ないで稼いで精進しようと思います。
This is the 22th book in January and the 22th in 2024.