主人公の名前は、遠明寺美智之輔(おんみょうじ・みちのすけ)。
美大に通う、女を虜にするようなルックスなのに、
恋愛対象は男性で、乙女のココロを持ち、
大好きなのは同級生の高瀬くん。
父は有名な政治家で、母を「ママン」と呼ぶ。
主人公の名前から食いつき気味でした。笑
美智之輔は大学内のコンクールでグランプリを獲得し、
パリ留学の切符を手にする。
バイト先のレストランで奇妙な女性と出会う。
凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女。
実は美智之輔が愛読している超人気小説の作者だった。
訳があって、歴史あるリトグラフ工房で匿われていた。
そしてパリで出会った素敵な仲間たち、
日本から来た愛しの高瀬くんらと、始まる、ドタバタ劇。
恋が芽生えたり、失恋したり。
追われたり、隠れたり、逃げたり。
小説の中で日本で展覧会を企画し開催する展開がありますが、
実際に単行本刊行当時、本書に登場したパリのリトグラフ工房「idem」とコラボした展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催されたという。
巻末には東京ステーションギャラリーの館長さんが、作者の原田マハさんからメールが来てから開催までの経緯を寄稿してありました。笑
小説(フィクション) vs 展覧会(リアル)
展覧会が開催されるまでの経緯が小説になっているとは。
実際に会場に足を運んだ人は、
たまらないほどの充実感を得られただろうし、
私もこれから展覧会があるなら、ぜひ行きたい。
そんな小説でございました。笑
原田マハさん「さいはての彼女」「ギフト」
に続いて多分3冊目です。
「さいはての彼女」に出てくるハーレーカスタムビルダーの女の子は、とても印象的だった。そんなことを思いだす。
「原田マハ」
もっと違うものも読んでみようと思います。
10 th in August / 226 th in 2023