なんとも短いお話です。笑
芥川龍之介といえば「羅生門」というくらい、有名な作品ですが、はずかしながら読んだことがなかった。笑
そして、芥川龍之介は「短編」の作品しか無いらしい。「長編」も書きたい、書かなければならない。そんな風に葛藤していた事など、微塵も知りませんでした。笑
本書にもいくつか、短編が紹介されていましたが「羅生門」についてアウトプットしようと思います。
荒廃した京都の羅生門。数日前、主人からクビになった下人は羅生門で雨宿りをしていたが、行くあてもなく途方に暮れていた。そして、生活のために盗人になることを思いつくが、なかなか決心がつかなかった。
一晩を門の上で明かそうと登っていくと、そこに猿のような老婆がいた。無数の死体が転がっており、老婆はその中の女の死体から髪の毛を抜いているのを目の辺りにする。
下人が老婆に髪の毛を抜く理由を問うと、毛を抜きカツラをつくり飢えをしのぐのだという。さらに、この女は生前に蛇を魚と偽って、商売をしていたのだから自分も悪いことをしてもかまわないと語る。
老婆の話を聞いた下人は盗人になる決意が固まり、老婆から着物を奪い羅生門から去っていく。
生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた時、
人間の生に対する執着心。
他人の迷惑などは顧みず自分の利益だけをはかろうとする。
そんな人間の本能というか、汚さというか。
善悪の判断は時と場合によって、置かれた立場によって容易く変化する。
自らの利益にかなうものは善であり正義なのか?
反対に自らに不利益を及ぼすものは悪なのか?
人々がそのような主張をしたら、必然的に争いごとが起こる。
いろいろな人のレビューを読むと、
下人は老婆から着物を奪う前に「問いかけ」をしていること。傾聴するという姿勢そのものは、あらそいの解決に向けた第一歩になるのではないか。
そのように書いてあるものがあった。
私の感想は全くわからない。笑
まさに恐るべし「大正文学」
また、機会があったら読んでみようと思います。
06 th in August / 222 th in 2023