イーロン・マスク関係の本は何冊か読んでいますが、ほとんどはジャーナリストが取材を元に書いたものでした。本書は元部下による目線で、突然会社にやってきた上司について書かれている感じの本書です。
Twitterの買収劇から始まり、マスクによる急速な改革でどのように社内が混乱したか。大胆なリストラや運営上の変更を次々と実行しますが、その背景には、破壊と創造が混在している様子が紹介されています。
イーロンの主語は常に「人類」であり、とてつもない大きな野望を考えているという。何百年もかかるようなことを、自分自身の生涯の中でやり遂げようとしている感じは、他書でも感じましたが、本書でも十分感じることが出来ました。
イーロンの経営には、マクロとミクロ、どちらも大切だと本書で書いてありましたが、他書でよく登場するコトバを思い出しました。
そのコトバは「蟻の目と鷹の目」です。テスラのドアノブの形状をミリ単位で指示するかと思えば、火星に移住することをコミットする。
イーロン・マスクの本やスティーブ・ジョブスの本を読むと、いつも感じることがあります。「すごい経営者だけど、この人の下では稼ぎたくない」本書も同様、そのような感覚を与えてくれました。(笑)
「やるかやらないか!」くらいならまだしも、イーロンは「DO OR DIE」「やるか、死ぬか」という危機感をオープンに共有する様子が紹介されています。今ではとても許されないような、体育会系の昭和的なスパルタ文化には、いいところもあれば、よくないところもあるとは思いますが、成功者の裏にはたいていこんなことは起きています。(笑)
私がこんな経営をしたら、社員はすぐ辞めて行くだろうし、会社も維持することは出来ないと思いますが、世の中の最先端ではこんなことが起きているということを、しれただけで勉強になったと・・・Xにポストしようと思います。(笑)
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