マーケティングを学べる小説仕立ての本ですが、コーヒー業界の歴史や社会的背景など、少し詳しくなった気にさせてくれる内容です。
ブラック金融会社を逃げ出した新町さくら。とあるきっかけでコーヒー会社・ドリームコーヒーに入社するが、彼女がはじめて知ったコーヒー業界は「ビジネス戦略」の宝庫だった。外資系のスタバ、異業種のセブン、マクドナルド、ドトールの価格競争、最大手ネスレのイノベーションなど超強力ライバルを相手に、さくらとドリームコーヒーはどう生き残るのか。そんな小説です。
今では当たり前のコーヒーチェーンや、コンビニコーヒーなど。私は特にコーヒーが好きというわけでは無いですが、現在おかれているコーヒー事情について、いかに恵まれている環境なのか、それに至る経緯や、様々な苦労を重ねてきた人々に尊敬の念すら感じさせて頂きました。
今ではみんな飲むコンビニコーヒー。現在に至る特にセブンイレブンの開発秘話が詳細に語られていた。私はあまり飲んだりしないが、これからはコンビニコーヒーを飲みたくなるような、本書でありました。笑
コンビニのコーヒーはなぜ100円か。大手コーヒーチェーンはなぜ広告費をかけないのか。大手コーヒーメーカーはなぜマシンを無料で配るのか。
コーヒー好きな人、そしてマーケティングに関して知りたい人や、カフェをやってるとか始めようとしている人には、とても心に刺さる内容だと思います。
私はコーヒー好きでも無いし、カフェをやりたいわけではありませんが、これからコーヒーを飲む時の意識変革にはなった様な気がします。
コーヒーほど貧しい国で生産され、豊かな国で消費されているモノは無いという。生産している人は、自分の生産しているものは高価過ぎて、自分の口にできないのだという。そういえばむかし、すき家で牛丼を食った時、コーヒーのフェアトレードなんちゃらとか書いてあったのを思い出した。
貧しい国は豊かな国の為にあるわけではなく、貧しい国にも豊かになる権利はある。次はなにか「フェアトレード」に関する本でも読んでみたいと思います。
This is the 14th book in March and the 59th in 2024.