著者は大学卒業後、サラリーマンを経て、大学時代にアルバイトをした新生UWFに営業部員として入社。UWF退社後は、プロフェッショナルレスリング藤原組、リングスにスタッフとして参加。その後、ブッカーとして独立。PRIDEやK-1、などに外国人選手を招聘した。
そもそも「ブッカー」とは何をする人なのか。「ブッカーはブッキング。つまり出場交渉をする人のことです。主にフリーランスと団体との橋渡しをする人」yahoo知恵袋より。笑
プロレスに関する本は今までたくさん読みました。レスラー本人によるもの。記者によるもの。本書はそれとは一線を画するほど、自らが団体のスタッフとして日々奮闘した立場から見た業界が描かれています。
著者の始まりは、新生UWFから。その後、藤原組、リングス、PRIDE。内部のゴタゴタから団体を離れることになるが、著者の仕事ぶりを知る周辺に声掛けされ、次の仕事に繋がって行く。そんな誕生や崩壊を至近距離で目撃している張本人から語られる言葉が非常に生々しい。笑
私は「新生U」の時代にはあまり熱狂的に見ていたわけではない。しかし「K-1」や「PRIDE」の創世記は熱狂的に見ていた。しかし両者とも現在は存在しない。
著者いわく、盛り上がれば盛り上がるほど、ギャラが高騰していき墓穴を掘っていく。収益を上げるためには、ビックネームが必要だが収益をコストが上回って行く。どんな商売も地道にやっていくのが大切なのではないか。そんなことを痛感します。笑
そしてとても思うことがあった。未だに存続出来ている「新日本プロレス」は本当に凄い。猪木はもういないが、あれほどなんだかんだあったのに、生き残れている状況に何か自分も学ぶものがあるのでは無いか。そんなことを考えさせてくれる1冊でありました。笑
01 th in December / 305 th in 2023
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