最高のコーチは、教えない。/吉井理人

Wikipediaに、こんなことが書いてある。

佐々木朗希はロッテに入団した2020年。

佐々木に対して「一軍どころか二軍の公式戦にも一切登板させない代わりに、春季キャンプからレギュラーシーズンの終盤まで一軍に帯同させながらトレーニングを積ませる」そんな異例の育成方針を講じた。

佐々木が投じるストレートの球速は高校時代に163km/h吉井は「160km/h以上の剛速球を投げられるだけの技術を佐々木が持っていても、その負荷に耐えうるだけの身体が備わっていなければ必ず故障につながる」と判断。

一軍監督で内野手出身の井口資仁から佐々木の育成を一任されていたこともあって、一軍の先発ローテーションを担う投手の調整法を間近で見られる環境に佐々木を置きながら、身体に負担の掛かりにくい投球フォームを固めることに相当の時間を割いた。

佐々木はこの方針の下で2021年に一軍の公式戦で3勝。2022年4月10日の対オリックス戦でNPB公式戦28年振りの完全試合を歴代最年少の20歳5ヶ月で達成。

そんなロッテの投手コーチを務めていた著者。

佐々木朗希関連を選んで読んだわけでは有りませんでしたか、結果、ミーハー読書になったのか。笑

本書には佐々木朗希は一切登場しません。その代わり、ダルビッシュのプロフェッショナルぶりについて、とても感じさせてくれました。笑

コーチは選手が自分で考える事を促して、課題を設定。

そして自分自身で能力を高められるように導く。

アドバイスは本来選手にとっては邪魔なものではないかと言う。

自分の経験から発するアドバイスは良くない。そんなことまで説いています。難易度の高い課題に挑戦する時には、クリアするべき課題について、説得して納得してもらうのが仕事だという。

「失敗を恐れて挑戦しないことがカッコ悪い」

そんな風に考えてもらうことが大事だという。本書は、プロ野球と言う究極なジャンルの話ではありますが、身近なビジネスでも参考になるのでは無いか。そんな事を考えさせられ、大変勉強になりました。

14th in May /146th in 2022