「脳科学/脳科学が教える日本社会で賢く生き残る方法」 中野信子 , ひろゆき

「人はなぜそんなことを思うのか」「なぜあんな行動を取るのか」「どうすれば人生をラクに、賢く生きられるのか」といった日常的・社会的な疑問に対して、脳科学の知見をベースにズバッと答えていく対談形式の内容になっています。

 一般的な脳科学の本のように「良いこと・ポジティブな話」だけをまとめた教科書的なものではなく、人間の暗い部分・本音・なかなか口に出しにくい側面(陰の部分、心の底の欲求、同調圧力、損得勘定、嫉妬、自己保身など)を遠慮なく掘り下げ、日本社会特有の息苦しさや人間関係のメカニズムを脳の働きから解説しています。

 ひろゆきの鋭いツッコミや「それって要するにこういうこと?」という切り口と、中野さんの脳科学的な裏付けが噛み合い、とてもアタマに入りやすい感じです。

 得をするために脳をどう使うか。前に出ないで目立たない方が有利など。容姿・表情・仕草をどう操作すると社会で有利になるか。など、中野信子さんの本は何冊か読んでいますが、それらの内容を少し(笑)思い出せたような気がします。 

 中野信子さんの幼少期のエピソードを紹介していました。神童エピソードとして、「写真を撮ってインストールできるみたいに」教科書を見るだけで記憶できたという。なぜ、同級生たちがテストで100点を取らないのか理解できず、学校で友人に「なんで、授業でやったことをテストで書かないの?」と言ってドン引きされ、普通ではないと自覚。その能力は23歳ぐらいまで継続出来たという。

 そんな自分を理解するために、脳に興味を持っていたとのこと。中野信子さんの本は何冊か読みましたが、このエピソードは初めてみたような気がします。そんなアタマの人の本を読んで、私のようなバカにはぜんぜん参考にはならないのではないか。そんなことを思わせてくれる本書でありました。