「空腹」こそ最強のクスリ / 青木厚

 何十年も前から「交わすことは挨拶だけ」という、そんな知り合いがいた。そんな方から先日話しかけられ、5分くらい立ち話をするという機会があった。話しかけて来た内容は「なんでそんなに痩せたんですか?」そんな時、私はこんな風に答えています。

 本を読むんですけど「少食がいい」とか書いてる本を読んで、「空腹」を楽しめるようになりました。あとは「食物の闇」の本をたくさん読んだとの、痛風になったこともあって、食うものをとても選ぶようになりました。「読書ダイエット」って呼んでます。

 「空腹を楽しめる」というキーワードはよくみんなにいうんですが、もっと上手い言葉のチョイスは無いのだろうか。そんなことを思い、本書を手に取りました。

 1日3食が当たり前、朝食抜きは不健康。そんな風に思っている人は多い。しかし、3食とるようになったのは、ここ200年くらい前の話で、それも兵隊や肉体労働者など、特別な人達から始まった。普通の人は3食とることによって、カロリーオーバーになるのは当たり前のことだという。

 本書で語られるのは「あえて食べない時間をつくる」という発想です。16時間ダイエットの指南本のような感じではありますが、私の本書のテーマは「空腹を楽しむ」ことなので、それに特化したアウトプットをしたいと思います。

 本書で頻繁に登場する「オートファジー」は10時間食べない時間を作ることで体内で発生するという。

 オートファジーとは、細胞が不要なタンパク質や細胞内小器官を分解・リサイクルするシステム。このシステムは、細胞の健康維持や老化防止、さらには様々な疾患の予防に重要な役割を果たしている。日本語では「自食作用」とも訳される。

 絶食して10時間後には肝臓に蓄積された糖が消費され、12〜14時間後には脂肪からエネルギーを消費し始め、脂肪燃焼能力がピークを迎える 。それにより断食によって脂質の代謝がよくなるという。

 10時間食わないと細胞のリサイクルが始まり、12時間食わないと脂肪の消費が始まる。

 本書では、まったく触れていませんでしたが、オートファジーの研究は、2016年に大隅良典博士がノーベル生理学・医学賞を受賞したことで、世界的に注目を集めた。大隅博士は、酵母を使った研究でオートファジーに不可欠な遺伝子を発見し、その仕組みを解明した。

 ノーベル賞は後ろについてる、そんな方法です。繰り返しますが、10時間食わないと細胞のリサイクルが始まり、12時間食わないと脂肪の消費が始まる。そして何より「内臓を休ませてあげる」という発想を持つことが大事らしい。

 昼間は極力、内臓に休養をあげるので、今晩も酒は飲むので・・・夜に、頑張ってください。私の内蔵さん。(笑)