事件発生当時から逮捕前にも関わらず
さんざん報道されていたので
よく覚えている事件です。
現在死刑確定囚として拘置されている
林眞須美が獄中から書いた手紙。
夫の林健治氏や子供たちの証言も大分あり、
事件の全貌を垣間見ることが出来ます。
前に読んだ「毒婦和歌山カレー事件20年目の真実」もそうでしたが、
彼女は「冤罪ではないのか」その様な視点で
描かれています。
保険金詐欺は認めているがカレーに毒を入れ
人を殺すことなど考えられない。
前書でもだいぶ触れられていましたが、
状況証拠、物的証拠。
目撃情報など、一つ一つとっても、
死刑をくだす材料にするには、
素人の私からみても、お粗末過ぎる気がします。
冷静に考えると、
メディアによりコイツが犯人でなければならない。
そんな洗脳をされた私達。
それの彼女は被害者では無いのか。
そんなことを考えさせられる。
獄中の林被告が、ロス疑惑の三浦和義とやり取りし、
彼から支援されるが、彼の死亡に絶望するクダリが紹介されています。
情報はより早く、深いものを得たい。
それは好奇心という人間の欲望です。
しかし、それを満たすため、
メディアにコントロールされているのでは無いか。
そんな事を考えさせてくれる1冊でありました。