次は何を聞こうかオーディブルのアプリをみていたら、昨年末に亡くなった著者の本書が出てきたので、すかさす読んでみました。著者の読了済みの本は本書で5冊目です。あとの4冊は『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『養老院より大学院』『牧子還暦過ぎてチューボーに入る』です。
前書のアウトプットでも書きましたが、著者は横綱審議委員会の人でした。ニュースでみる彼女の振る舞いがなんとなく好きになれなくて、著者の本を読むのは避けている時期がありましたが『終わった人』を読んでからは、すっかりファンになってしまいました。(笑)
70歳になった専業主婦の佐川夏江は、夫の寝顔を眺めながら、心の中でつぶやく。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」。
夫はかつてのエリートサラリーマンだったが、トラブルで退職後、「蟻んこクラブ」というウォーキングの会に熱中し、楽しげに余生を送っていた。二人の息子たちはすでに独立し、それぞれの人生を歩んでいますが、夏江は本当は娘が欲しかったという想いを抱えていた。
ある日、地元新聞のインタビューで「佐川夏江さん(70)」と年齢が明記された記事を見て、夏江は衝撃を受ける。69歳と70歳は大違い。自分はもうやり直しのきかない年齢になったのだと実感し、人生のさまざまな節目を振り返り始める。
進学の選択、仕事、結婚、あの時別の道を選んでいたら、どうなっていただろうか。後悔や疑問が次々と湧き上がる。それでも夏江は諦めず、少しでも今から新しいことを始めようとあがきます。
息子が妻との別居。もう一人の息子が単身でスペイン。昔にふった男と再開。姉夫婦の離婚など。エピソードも満載でございました。(笑)
家族や周囲の人々との関わりの中で、時にはユーモアを交えながら、老後をどう生きるかを模索していく姿を、軽やかで優しいタッチで描いた感じの内容になっています。
自分は経営者なので、死ぬまで稼ぐのだろう、稼がなければならない。漠然とそう思っている。そのため、一般のサラリーマンの定年のように引退というものは、あまり考えたことはない。
私は現在57歳なので、70歳になるのは13年後です。そのとき自分は、やりたいことが出来ているのか。その時期からやり直すことができるだろうか。そのうちそのうちと、後回しにしていることはないのか。
著者は、あとがきで、やり直すのは「70歳以上からは難しい」と説いています。よく、「何歳になっても遅くない」「今日が一番若い」など。そんなのは「具体性のない励まし」であり、出来ることと出来ないことがあるという。
よく自己啓発本に書かれていることで「成功の反対は挑戦しないこと」というのがあるが、本書ではそれをボクシングに例えていた。
相手にパンチを当てるには、打たれる覚悟で前に出なければならない。
私も70歳までだいぶあるような気がしますが、いっぱいパンチを撃ち込んで、井上尚弥のようなモンスターの様にうまくかわせないと思うので、撃ったパンチの分、返り討ちを喰らおうと思います。(笑)