眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話/西野精治

 睡眠の本当の役割が「脳の掃除」だという。寝ている間、特に深いノンレム睡眠のときに、脳は昼間に溜まった有害な老廃物を積極的に洗い流している。

 寝不足が続くとこの掃除が追いつかなくなり、脳にゴミがどんどん蓄積して、認知症リスクが急激に高まってしまうという。

 また、毎日少しずつの寝不足が積み重なる「睡眠負債」は、週末に寝だめしてもほとんど返せない。この見えない借金が慢性化すると、高血圧、糖尿病、うつ病、さらにはがんのリスクまで跳ね上がる。

 「自分は6時間で十分」と信じている人のほとんどが、実は慢性的な寝不足に慣れてしまっていて、本当のスッキリ感を忘れているだけだという。

 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という二つの顔があり、それぞれまったく違う仕事をする。夢を見るレム睡眠は感情の整理や記憶の定着に、深いノンレム睡眠は成長ホルモンを出して肌や筋肉、免疫を修復する。

 科学的に最も長生きできる睡眠時間は7時間前後で、6時間以下になると死亡リスクが急激に上がり、9時間以上寝る人も逆にリスクが高まるという。

 寝酒は一時的に入眠しやすくしても、後半の睡眠を細切れにして質を劇的に下げる。食事は寝る3時間前までに済ませ、38~40℃のぬるめのお湯に15分浸かるのが最も効果的だという。

 そして何より重要なのが、朝起きてすぐに太陽の光を浴びること。曇り空でも十分な明るさがあれば、体内時計がリセットされ、夜に自然に眠くなる仕組みになっているのだという。

 睡眠を根本から良くする最強の方法は「毎日ほぼ同じ時間に起きる」ことだという。休日も30分以上の寝坊をしないだけで、1~2週間で自然に夜眠くなり、朝スッキリする生活が手に入るとのこと。

 本書で強調されているのは、次の3つのメッセージ。「睡眠は量よりリズムが大事」「少しの寝不足を甘く見てはいけない」「朝の光と夜の習慣がすべてを決める」。
 私の睡眠は完全にお酒に頼っています。(笑)飲み過ぎてからの睡眠は、睡眠の質をだめにして逆効果だとも書かれてあった。少しでもお酒に頼らないで、寝れるよう考えながら、今晩も飲みたいと思います。(笑)