EV(電気自動車)推進の罠 「脱炭素」政策の嘘 /  加藤康子, 池田直渡, 岡崎五朗

 本書は2022年1月に読了済みでしたが、先日YouTubeの「政経プラットフォーム」「海外絶賛 軽自動車はスーパーカー! 軽推進で日本は成長できる!」という動画で、深田萌絵さんと、本書の池田直渡さんが出ていたのをみて、読み直そうと思い手にとってみました。

 本書に触れる前に前述の動画を皆さんに見てほしいと思います。軽自動車は「1mm・1g・1秒」全てにおいて節約を考え抜かれ、世界中のどんな車より環境に優しく、世界中で大人気なのにもかかわらず、世界進出することが出来ていない。軽自動車推進で日本は世界征服できるというそんな動画です。

 軽といえばワゴンとかSUV系のものが多いし、乗った経験は多いですが、乗用車系の例えばホンダの「N-One」のなんかを、フルオプションで乗るのもいいのではないか。そんなことを考えさせてくれる内容でございました。

 本書を3年ぶりに読みましたが、一番の印象は現在の電気自動車のシェアはあんまり当時と変わっていないという印象でしょうか。その理由が本書を読み返してなんとなく理解できた様な気がします。

 2021年1月、当時の菅首相は「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」と明言した。4年前の出来事ですが、ここ4年でどれくらい電気自動車が増えただろうか。少し増えた印象しかない。

 原因としてまず価格が高い。一番出ている日産リーフでもエントリーモデルは400万円オーバーから始まっている。そして内燃機関の車と決定的に違うのは、バッテリーの状態により下取りが異常に安くなる。

 電気代が高くなったことも大きいだろう。原発の再稼働が出来ていないことも大きいだろう。そして何より「はたして環境にいいことなのか!」と国民が思い始めているのではないだろうか。発電した電気をそのまま使用するのと、バッテリーに蓄電してから使うのでは、ロスがあることは知られている。しかし「電気自動車=環境にいい」としかメディアは報じない。

 トランプは再選後パリ協定の離脱を宣言した。テスラを率いるイーロン・マスクをあれだけ傍らにおきながら、そんなことをする意味はなんだったのか。そもそも地球温暖化はCO2のせいではないのかという議論もあるが、本書を読む範囲ではEVのバッテリーを作る行為は、環境に悪いことは十分に理解できました。(笑)

 「中国 EV 火事」で検索してみてほしい。中国のEVが燃えた事例はたくさんある。水を掛けると電通が増えるので、火力がますので消せないのだという。しかし日産リーフの火災例は全く無いのだとという。

 宮古では昨年の11月からBYD(中国製)のEVバスが3台走っています。何事もないことを祈りたいものです。(笑)

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