日本では、資産5億円以上の超富裕層は9万世帯。単身世帯の34・5%は資産ゼロ。富裕者をより富ませ、貧困者をより貧しくさせる今日の資本主義。
アダム・スミスやマルクス、ケインズ、そしてピケティは、「富と貧困」の問題をいかに論じてきたか。経済学の歴史に学びながら、経済成長か格差是正か、資本主義のジレンマについて考え、今後の進むべき道を提示しています。
「一億総中流社会」
昭和40年代以降「国民生活に関する世論調査」で、自分の生活水準を「中の中」と回答した人が最も多く、「上」または「下」と回答した人が合計で1割未満だった。
高度経済成長期には、誰もが同じような耐久消費財の保有を目指し、教育を受けることが可能であったり、衣服や日用品などの支出の傾向も似通っていたという社会的な特質があった。
しかし、平成初期(1990年代前半)のバブル経済崩壊後は、格差社会の進行が認識、問題視されているという。
「先進国のなかでも所得格差の大きい日本」「日本の相対的貧困率は15.4%」「なぜ若者と高齢者の貧困率が高いのか」「自由な経済活動がもたらす勝者と敗者」「高所得者の動向を分析したピケティの衝撃」「所得格差の大きい共産主義国・中国」「日本の年収1000万円以上は5%」「アメリカ超富裕者たちの脱税率」「家族の変化と福祉国家への道」
気になったキーワードを書き留めてみましたが、本書はピケティの本ではないかというくらい、ピケティを持ち上げています。
自由資本主義は必ず格差社会に向かう。昭和40年ごろは、前述の「国民生活に関する世論調査」では、昨年より生活が向上している人と答えた人は四人に一人はいた。しかし昨年は20人に一人しかいなかった。
今年は去年より向上した。今年は去年より良かった。今年はそんな年になると期待しつつ、今年1冊目のアウトプットにしたいと思います。
1月1冊目_2025年1冊目