山上徹也とは何者だったのか/鈴木エイト


 7月の中旬以降、本は読んでいるのにアウトプットが出来ない日々が続いておりました。会合が多いことや、仕事がゴタゴタしていたことはありますが、本の内容をちゃんとみんなに伝えなくてはならない。自分にそんな呪縛があった様な気がするので、もっと気ままに書ければ、ちゃんとアウトプット出来るのに。久々に酒を飲みながらグダグダと書いてみます。笑

 安倍元首相が殺された。紛れもない事実です。しかし、被疑者に関する報道に関して、本書を読む印象では、報道とだいぶズレている印象は隠せません。

 統一教会を恨む山上が、安倍を的にするという、少し狂った人間という報道が多いが、本書で感じ取れる山上は、とても知性的というか計画的というか、報道しかみていない人にとっては、とても不思議な感じをもらえると思います。

 人を殺めるという行為はもちろん肯定できるものではありません。統一教会が憎いなら、内部の人間を標的にするべきだと思うのは自然なことだと思います。

 しかし、統一教会内部の人間より、日本の政治に対し圧倒的に力がある安倍元首相に狙いを定めることにより、自分の様な被害者二世にとっては、良い方向に向かうのではないか。本書を読んで、そんなことを理解することが出来ました。

 私は人を殺めるという行動は、もちろん肯定はしませんが、山上の心情についてとても理解することが出来ました。

 著者は山上が事件を起こす前に、連絡を取り合っていることを紹介しています。自分がもっと何かしてあげれば。そんな仮定の話を取り上げ悔いています。そんな著者の「悔い」がこれから様々なことを、明らかにして行くのだろう。

 自民党は統一教会に組織票を頼んだり、選挙スタッフの派遣を受け入れていた。その見返りとして、宗教法人の名前の変更を受け入れたり、規制や取り締まりを制限する圧力を掛けていた。そんな事実を知ることが出来た本書でありました。

8月1冊目_2024年150冊目

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