自然農1年生 畑は私の魔法のじゅうたん / 銀色夏生


 私は幸い本を読む人なので、銀色夏生さんと言う人は大分知っているつもりだが、彼女をどれくらいの人が知っているのだろうか。そんなことを思いながら読ませて頂きました。

 私の同年代なら、一番伝わりやすい言葉は大澤誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」の作詞者です。そんな彼女が東京と宮崎を行き来する中で、野菜作りに目覚め、最初は遊びのつもりでやっていたのに、生活の中心になっていくという、そんな様子が赤裸々に綴られています。

 さすが詩人です。本の紹介文が素晴らしい。笑

 他人の言うことさえ気にしなければ、人生はいたって幸福だ。ある夜に覚えた孤独感に導かれ、たどり着いた自然農の世界。最初は野菜の葉の区別もつかず、タネの撒き方もわからなかった。日々、新しい発見と失敗を繰り返し、次第に豊かに育っていく野菜を眺めては、その味をかみしめ、思いは深くまた沈む。必要があって自然に生まれるものはどんなことでも大変じゃない。ゆっくりやればやるほど、その途中にあるものがよく見える。土を触りながら草を刈りながら実感した出来事の1年間の記録。

 私には著者と少しイメージのカブる友人がいる。「物書き&農業」野菜を育てるアクションをうまく文章にできればマネタイズ出来るのではないか。そんなことを思う。笑

 本当にたまたまだけれど、その友人と明日会う予定がある。本書を読んで、是非プレゼントしようと思ったが、今からアマゾンでポチっても間に合わないだろう。笑

 けれどプレゼントしたい。そんな衝動を与えてくれるくらい「作詞家と農業」あまりイメージできないかも知れませんが、少し野菜を作ったことがある人。その葛藤を誰にも伝えることが出来ずにモヤモヤしてる人。

 そんな人には、とてもおすすめできる本書です。花や野菜を植えて、その観察日記が本になる。そんなマネタイズが世の中に存在することを知って欲しいと思います。笑

 そして実践しようと思ったことがある。「雑草マルチ」です。建設業を営む私の「畑ゴッコ」では、とても有効利用出来るのではないか。新しい発見を頂き、とても有意義な本書でありました。

​​5月8冊目_2024年98冊目



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