不寛容社会 – 「腹立つ日本人」の研究 – / 谷本真由美


 大人気シリーズ「世界のニュースを日本人は何も知らない」の著者による日本社会のおかしなところ、特に他人バッシングについて特化したそんな一冊です。

 著者の本はとても語り口がキツイというか、言葉尻が強く、上から目線的な文章が多いですが、その反面ユーモアもあり、好き嫌いはあると思いますが、私は結構好みです。笑 そのせいか、共感できる部分について切り込んでいただけると、よくぞ言ってくれたと爽快な気分になる。笑

 みんなが口にはしないけど、思っていること。なかなか他人には話せないことなど、本書がガンガンと指摘してくれるといった感じでしょうか。

 2017年刊行ということで当時のネタが多いので、すこし時代のズレはありますが、懐かしいニュースを思い出すという点でも、有意義な一冊だと思います。

 日本独特のワイドショー。有名人の不倫を極悪犯罪のように批判する。海外と比較してとても噛み砕いて説明しています。こんなにくだらない番組を長時間流し続けているのは日本だけだという。

 日本の職場などに存在する同調圧力や、細かすぎるしきたりになじめない。そんな状況に違和感を感じてストレスを感じている人にとっては、とても憂さ晴らしになる一冊かもしれません。笑

 日本のマスコミが芸能人のつまらないゴシップをネチネチと叩く文化。自分も含めた視聴者がそれを望むからであり、それは視聴者側にも責任があるのでは無いか。わたしたちもそんなマインドを捨てないと、現在の状況は変わっていかないのかもしれない。

 マスゴミ、マスゴミと悪口をいうためにも、テレビは極力見ないようにしようと思います。笑

This is the 04th book in March and the 49th in 2024.