イチローvs松井秀喜〜相容れぬ2人の生き様〜 / 古内義明


知らない人はいない

二人のスーパースター。

イチロー

1973年10月22日生。元プロ野球選手(外野手、右投左打)

松井秀喜

1974年6月12日生。元プロ野球選手(外野手、右投左打)

本書を読むまで感じたことはなかったが、

二人の共通点は多い。笑

しかし、印象は大分違う。笑

この本を読んで改めて二人の生い立ちから

偉業と相違を理解し、再確認することが出来ました。

「ドカベン」が好きだった松井。

「キャプテン」を愛したイチロー。

二人の印象が違うのは共に感じていた劣等感。

松井が抱いた「天才/記録」というイチローへの劣等感。

イチローが抱いた「名門/称号」という松井への劣等感。

弱小球団でイチローが何本安打を重ねようと、

名門球団にいる松井が1本ホームランを打てば

翌日のスポーツ紙の一面は決まってしまう。

このぶつかりがWBCに不参加だった松井に対し、

参加しヒーローとなったイチローとの違いだという。

様々なエピソードやこだわりなど。

同じ野球選手でもこれほど違うのか。

そんなことをたくさん感じさせてくれる、

そんな内容でありました。

イチローの凄さを語る上で、印象的な表現があった。

イチローの偉業はわかりにくい。

歴史上の伝説的な選手や、イチロー本人としか、

比喩することが出来ないことが不幸だった。

20世紀のライバルだった王貞治と長嶋茂雄。

21世紀はイチローと松井秀喜。

二人の偉業を称えるとともに、

本の帯にもあった「水と油」

対比することでお互いの偉業を再認識出来る。

そんな1冊でありました。

29 th in June / 178 th in 2023