孫正義300年王国への野望 / 杉本貴司


どんな功績より「300年間成長し続ける組織構造を発明した」そう後世に言われるようになりたい。

ソフトバンクが大企業になっていく成長過程はもちろん、

孫正義の判断基準や野望、

人柄や人を引きつける魅力など。

とても感じ取れる内容でありました。

Softbankの歩みを本書で読むことで、

私がここ20年で体感したIT業界の変遷も

同時に振り返ることができました。

孫正義の揺るぎない自信、視点の広大さ、孤高の思考、人間的魅力と人間関係構築力、意志・行動力・熱意の永続性。

知っていることは大分多くありましたが、このようにまとめて文章で次から次へと繰り出されると、とても真似のできるレベルでは無いし、仕える立場になってもきっとくじけるかも知れない。

私は経営者なので、こんなふるまいはとても出来る気はしないし、仮に出来たとしても私の会社の社員はきっとみんな辞めてしまうだろう。笑

世間がイメージする孫正義と違うイメージが、社内での振る舞いでは多いようです。

机を叩く。罵声を浴びせる。目が三角になる。

短気な一面も孫社長はあるようです。

本書の「はじめに」に、こんなことが書いてあった。

孫正義という男は奥が深い。

とても、深い。だから、面白い。

それだけでなく、孫に導かれるように集まった

名も知れぬ強者たちとのストーリーがまた、面白い。

これまでに光を当てられ続けてきた孫の物語は、

彼らの存在抜きには語れない。

まさにそのとおりです。笑

今、スマホで、iPhoneで当たり前のように出来ること。

むかし「テレホーダイ」で格闘した世代は、

そんな歴史を知れる意味でも、本書を読む価値はあるでしょう。

孫正義とスティーブ・ジョブス

孫正義とビル・ゲイツ

孫正義とジャック・マー

孫正義とジェリー・ヤン

孫正義と柳井正

そのやり取りを感じとれるだけでも、

十分読むに値する一冊だと思います。笑

19 th in May / 124 th in 2023