ジャニーズの本を続けて何冊か読んだら、とても心が汚くなったような気がしたので、なにか浄化できそうな本を読んでみよう。そう思い、手にとったが大正解でした。笑
仕事を頑張る4人の女性の物語を集めた短編集です。
一番良かったのは、本の題名になっている「さいはての彼女」でしょうか。
バリバリ仕事をする女。リフレッシュしようと沖縄に行こうと計画する。移動手段や旅先の予約など、いつもの様に創業当時から自分を支えてくれた部下にやらせる。いつもと違っていた事は、その部下の最後の仕事だったということ。
空港までの送迎にわざと遅れる部下。
ギリギリで空港に到着する。
渡されたチケットをもらい飛行機に飛び乗ると、
その飛行機は沖縄では無く、女満別空港行き。
(網走の近くの空港です。)
レンタカーはBMWを指定したはずなのに、オンボロ車。
しょうがなく移動するが、自分の受けた仕打ちにイライラが最高潮。
そこに現れるハーレーを操る少女。
その彼女の後ろに乗って移動をはじめる。
行く先々で素敵な体験をさせてもらい、
出会う人みんなに愛され、
慕われているその少女。
そんな少女は耳の聞こえない、ハーレーのカスタムビルダー。
彼女の育って来た境遇やすさまじい体験を耳にすることで、
この出会いに対し、部下に感謝してしまう。
もちろん、フィクションなのでこんなに上手くは行かないでしょうが、
日常の雑多を投げ出して、こんな気ままな旅が出来たなら。
どんなに素敵だろう。
そんなふうに思わせてくれる、気持ちがキレイになりそうな1冊でありました。
彼女のハーレーに刻まれた文字は「几(さいはて)」
このバイクの少女の名前は「凪(なぎ)」
私の名前は、ナギ。でも私はバイク乗りだから、風を止めたくないの。だから風の中の「止」を取っちゃった。
めんこいというか、かっこいいというか。
読んだ人の大半は、このナギちゃんにキュンキュンすることでしょう。笑
9 th in December / 355 th in 2022