江川卓が怪物になった日/松井優史

「高校野球史上最高の投手」作新学院・江川卓について、200人もの人に取材を行い、高校時代に特化し語られたノンフィクションです。

本書でも紹介されている高校時代の公式戦全記録。

高校3年間で、ノーヒットノーラン12回(うち完全試合2回)

連続145イニング無失点

公式戦通算で奪三振531(1試合平均13.5)

被本塁打0

被安打103(1試合平均2.6)

2年生の夏の甲子園県予選など、代表にはなれなかったが、

2回戦、3回戦、準々決勝、3試合連続でノーヒットノーラン。

うち、3回戦は完全試合。すごすぎます。笑

高校時代の江川をみている関係者がみんな口にすることがある。

高校1年生〜2年生の頃が一番早かった。

打てるとかではなく、当たる気がしない。

ワンバウンドすると思ったら低めのストライク。

ぶつかると思って避けたらカーブでストライク。

バントも怖くて出来ない。

バットに当たるだけでどよめきが起きる。

ぶつかったら死ぬ。

松坂、桑田、ダルビッシュ、最近では大谷や佐々木朗希など。

高校時代から世間の注目を浴びてプロ入りしてから、

高校時代の方が凄かったなど、言われる人はいない。笑

みんな話を盛っているのではないかと思えばそうでも無いらしい。

江川のYou Tubeチャンネルに篠塚がゲストで出ているものがあり、

高校時代の江川を紹介する時に、「一番良かった時」と言っていた。笑

ちなみにその時、行った練習試合で篠塚のチームは24奪三振くらったという。アウトを27取れば試合が終わるのに? と、江川は問い返していた。笑

現在YouTube等で見れる映像は、当時主流だったバックネット裏からの映像が多いし、不鮮明なものだらけ。残念ながら本書で語られるような凄さを感じることが出来ない。

当時のピッチングを見たいと思うのは勿論ですが、はたして現在でも通用するレベルなのか。そんなことを科学で解明するみたいな、ドキュメントでも見たいものですね。

25 th in November / 330 th in 2022