いつの時代も大きなおっぱいが好まれていたわけではない。
70年代は華奢な体つきが好まれ、80年代のAV業界でさえ、胸の大きいAV女優は人気を得ることができなかった。「巨乳」という言葉が誕生し、一般的に普及したのは1990年頃になってから。
それまで「ボイン」「デカパイ」「Dカップ」などと呼ばれていたが、江戸時代から開国、敗戦、経済成長を経て現在、社会の「大きなおっぱい」の受け止められ方は、時代を反映して変わっていく。なぜ変わっていったのか。全貌を詳細かつ緻密な調査のもと明らかにした本書。
お見事でした。笑
アグネス・ラムが、グラビアアイドルの元祖的存在だとしたら、堀江しのぶは、グラビアアイドル第1号だという。この時点でまだグラビアアイドルという名称はなかったが、そのスタイルはここから始まった。
野田義治。元イエローキャブの代表取締役社長。
「空手バカ一代」をもじり「巨乳バカ一代」を自称。堀江しのぶに始まり、かとうれいこ、細川ふみえ、雛形あきこ、山田まりや、小池栄子、佐藤江梨子、MEGUMIらといった数々の人気巨乳タレントを売り出し、1990年前後から起きた「巨乳ブーム」のきっかけを作った。
最初は水着で売り出すが、その後はバラエティやドラマで通用するようなタレントに育てていく。「脱がせて、だんだん着せていく」という、イエローキャブ方式を確立した。
「堀江しのぶ」は若くして亡くなったせいもあるかもしれませんが、巨乳会では神の様な存在になっているような内容です。
著者と同年代というせいもあるかもしれませんが、とてもタイムリーにこんな人がいたなぁ〜。お世話になったなぁ〜。笑 そんな事を思う。笑
巨乳の本なので、もちろん大きいオッパイに関する記述が多いのはもちろんですが、25年前の記憶を鮮明に思い出さてくれる記述がありました。
小さな胸そのものを愛好するという観点は、決して一般的なものではなかった。それまで、小さな胸は「ボイン」に対して「ナイン」、「デカパイ」に対して「ペチャパイ」、そして「巨乳」に対して「貧乳」と呼ばれてきた。いずれも、ネガティブな意味合いの強い表現だ。ところが1998年に、初めて小さな胸をポジティブにとらえた言葉が生まれた。それが「微乳」である。
きっかけとなったのは、女優・葉月里緒菜のヘアヌード写真集。既婚者であった真田広之との不倫が報じられ、清純派から「魔性の女」へとイメージが変わりつつあった彼女の初のフルヌード写真集は、大きな注目を集めたが、話題となったのは意外なまでに濃い陰毛と、ほとんど膨らみのない乳房だった。
葉月里緒奈。写真を鮮明に覚えています。ネットで検索したら、たくさん出てきました。どうぞ皆さんも御覧ください。笑
巻末に載っている「巨乳年表(1871-2017)」も圧巻です。
気になった事を書き留めておこうと思います。笑
1964:平凡パンチ 創刊
1967:11PMで大橋巨泉が朝丘雪路に「ボイン」
1973:麻田奈美 デビュー(リンゴヌード)
1975:アグネス・ラム 大ブーム
1976:かたせ梨乃 デビュー
1977:榊原郁恵 デビュー
1979:宮崎美子 ミノルタCM
柏原芳恵 デビュー
1983:堀江しのぶ デビュー
1988:かとうれいこ デビュー
1989:松坂季実子 デビュー
1990:細川ふみえ デビュー
1994:雛形あきこ デビュー
1996:山田まりあ デビュー
1997:優香/小池栄子 デビュー
1998:佐藤江梨子 デビュー
葉月里緒奈 ヘアヌード
1999:MEGUMI デビュー
2000:小向美奈子 デビュー
2001:根本はるみ デビュー
磯山さやか デビュー
熊田曜子 デビュー
林葉直子 豊胸手術でFカップ
2004:手島優 デビュー
2007:ほしのあき デビュー
近年は自分も興味がなくなっているせいなのでしょうね。そそる名前がありませんでした。そして井上和香は本書にも年表にも出て来ません。なぜでしょう。不思議でなりません。そんな読書となりました。笑
11th in October / 279 th in 2022