毒親に育てられました 母から逃げて自分を取り戻すまで/つつみ

著者本人が、母から虐待を受け続けていた様子や気持ちの描写が、漫画という媒体を利用して事細かに描かれています。

暴力の場面が非常に多く、これを受けた本人が自らの手で書いているのか。そんなことを思うと、読んでいるだけでも辛くなってくる内容で有りました。

お母さんに怒られないように怯える毎日。

時折見せるお母さんの優しさに、安らぎを感じる。

しかし、どんどん壊れていく母。

唯一の安らぎだった近所に住む祖父母。

金銭をせびるよう母から命じられ、

仲良かった関係性も崩れてしまう。

かわいい絵とはかけ離れた、ヘビーなお話です。笑

皆さんにオススメはできませんが、こんな理不尽に耐え抜いて、成長していく女の子を応援したくなり、母親のダメさ加減は凄すぎて、これが実話なのかと目を疑うレベルです。

幼少の頃から繰り返させる暴力。

食べ物を与えない。

産まなければよかったと罵る。

著者が高校生になって体も大きくなり、

母親を押し倒せた時から、暴力は無くなり心から嬉しかった。

凄まじいエピソードの連続です。

「ちゃんと幸せになれたんだよ。ちゃんと逃げられたんだよ。よく耐えたね。よく頑張ったね。」

小さい頃の自分に対して、大人になった自分が語りかける場面が有りました。

現在は母親とは絶縁できたようで、

ちゃんと幸せになれて、本当に本当によかった。

そんな1冊でありました。笑

12th in July / 192th in 2022