震災後の不思議な話 三陸の<怪談>/宇田川敬介

震災の後、いろいろな噂バナシを聞いたの思い出す。

あそこに行くとこんなことが起こる。

あんな死に方をしたので、怨念があるのでは。

散々聞いた覚えはあるのに、

具体的にはあまり思い出せない。

それは震災を体験したものとして、

次の世代に伝えなければならないものとして、

実は恥ずかしいことなのでは無いか。

そんな事を考えさせられる。

マスコミではほとんど取り上げられなかった

被災地の霊にまつわるハナシ。

自分の中ではなんとなく。

そんな記憶しかないことが。

文字化されていて「震災」というキーワードを

違った方面から感じ、

そして風化させていは行けない。

そんな事を感じさせてくれる1冊でありました。

自分は「死後の世界」とか「心霊現象」など、

あまり体験しない、そして信じないタイプです。

しかし「死」について。突然だったり、

自分の予想も無いままに。

そんな死に方をしたらどうなるのか。

「震災」で「意図しない死」をするとどうなるのか。

そんなテーマで語られていますが、

自分に訪れる「突然の死」そんなことに遭遇したら、

一体自分はどうなるのか。

残された家族や仲間たちに、

なにか恐怖を与える可能性はあるのでは無いか。

そんな事を考えさせられる。

「震災」という出来事を様々な方向性から

感じさせてくれる1冊でありました。

71th in 2022