東日本大震災と少年 ①寄っとでんせ/佐香厚子

岩手県宮古市に祖母と母と

三人で暮らす11歳の主人公の少年。

母は35歳バツイチ。祖母は畠山鮮魚店を営む。

ボクは母ちゃんと盛岡に住みたい。

華やかな街に憧れる主人公。

母も「息子のために」とそんな言い訳をして、

盛岡に2人で行くことを望む。

そんなムスメに対して祖母は、

「おめはこごから逃げてえだけだべさ」

そんな言葉で否定する。

そして訪れる東日本大震災。

鮮魚店は全壊。

イメージは鍬ヶ崎のあたりだろうか。

幸い家族3人は無事に再開する。

そして別れた旦那の安否が気がかりになり、

ガソリンをなんとか調達し釜石に向かう。

旦那は津波の際にたくさんの人々を助けたが、

波に飲まれて命を失っていた。

新しい妻との間には、小さな女の子が生まれていた。

そこで主人公の少年は、腹違いの妹に出会う。

漫画ですが、セリフが終始宮古弁で表記されており、

出てくる風景も見覚えのあるものが多くあり、

とても心打たれますが、親近感の持てる漫画です(笑)

震災を風化させない。

そして後世に伝える。

そんな資料に十分なり得るとそんなことを思う。

2巻目もあるようなので、

ぜひ読んでみようと思います。(笑)

67th in 2020