祈りのカルテ/知念実希人

新米研修医がいろいろな科で研修を受けていく過程で、

様々起きる、不思議な出来事。

科ごとの短編、総集編と言ったところでしょうか。笑

1人目は、暴力から逃れる為、薬を飲んで入院を繰り返す。なぜか退院日にこだわる女。

2人目は、保険金で家族に幸せを運ぼうと、無理なお願いを繰り返し、開腹手術を希望するお爺さん。

3人目は、これから始める希望の未来のために、自分で足に湯をかけ火傷になる女。

4人目は、会えないパパに会うために、自分で薬を捨てて飲まない少女。

5人目は、心臓移植が必要な高飛車の女優。実はいい人じゃねーか。笑

ミステリーにありがちな人が殺されるとか、

そんな悲惨な描写は一切なく、

なんか「のほほん」とするトリックで

なんかいい感じで人間の弱さや優しさ。

後ろめたさなど・・・

そんなことを感じさせてくれる1冊でありました。

現役の医師という著者。

医療現場の患者を取り巻く環境や医師とのやり取り。

そのへんはとてもリアルに伝わるものがありました。

悲惨な描写は無いと前述しましたが、

火傷の治療状況の描写は、

文章でも大分痛そうでした。笑

https://190dai.com/2022/02/01/2022年2月まとめ/