潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景/矢田海里

Facebookの友人が紹介していたので読んでみる。

いろいろな潜水士がいるが、

遺体の引き上げにウェイトをおいた潜水士について、

取材を重ねて書き上げられたルポになっています。

私は建設業界にいるのですが、海中工事には従事したことが

ありませんが「もぐり」と呼ばれる、潜水士について

いろいろな逸話は耳にしたことがあります。

この本で紹介されている方も海洋土木工事などに

従事したあと、遺体引上げに特化していき、

抜けられない状況になり結果、自己破産するエピソード。

「困っている人は助ける」そんな人間性。

尊敬できる仕事であるのはもちろんですが、

人に感謝されることすべて、

ビジネスが上手くいくわけではない。

そんなことに対して考えさせる。

自己破産したあと、いろいろな葛藤のあと、

成功に向かう。

そんな流れが紹介されています。

小さな、いち企業主として、大変感慨深い1冊でありました。

そして、自分の中でも記憶の中で薄れて行く震災。

この本で引き上げた遺体の描写など。

とてもリアルで悲惨なものであり、

日光123便の遺体処理に通ずるものもあり。

記憶を薄めないためにも、この手の本の大切さ。

痛感できることが出来ました。