ガンジス河でバタフライ/たかのてるこ

海外旅行に行くたびたくましくなる兄に憧れ、
大学生になったら海外の一人旅。
そんな希望を抱き気がついたら20歳。
勇気を絞ってチケット購入。

行くまでの小心者ぶりが半端ない。笑
死んだらどうしよう、殺されたらどうしよう。
友人に電話すると「マフィアにさらわれる」と
脅され、正当な行けなくなる理由を探す始末。

しかし、ガイドブックは購入したくない。
旅は「出会い」というイメージなので、
そんなモノがあると、
情報を確認する旅になるのでイヤだと言う。

そして最初に訪れた香港。

旅に出る前フリは何だったろうという
凄ましい行動力。
ボディーランゲージ。
現地の人に誘われればどこまでも付き合う。笑
シンガポールとマレーシアを経由して日本にもどる。

そして今度はインドへ行くことを思い立つ。

就職試験の面接で趣味を聞かれたとき
「海外旅行です」とだけ答えるのは
1回しか経験していないことは許せなく、
「ガンジス河でバタフライしてきました」
そう言いたかったのだと言う。笑

なんとなくしか覚えていない、
学生のとき習ったであろう地理や世界史。

彼女と現地の人たちとの交流を知ることにより
そんな宗教観や歴史、価値観など。
興味をかき立ててくれる内容でありました。

ヒンズー教は牛を大事にして食べない。
インドにはカースト制度という差別があった。

その様な程度の印象しかありませんでしたが、
大腸菌だらけの聖なる河。
ガンジス川で沐浴(もくよく)

現地の人は日常的に口の中をゆすいで、
頭まで沈むのだという。
泳いだり洗濯したり火葬も川辺で行い
遺骨は河に流しお墓は無いのだと言う。

観光客が沐浴を行うと調子を悪くしたり
病気になる人も多いと言う。笑

そんな河でバタフライとは。
恐れ入ります。

この本は2013年のものですが、
本の当時の彼女をYouTubeで見ることができます。

島田紳助やダウンタウンを相手に
素人女子大生が爆笑をとっています。笑
こんな常人離れしている彼女だからこそ、
なせることでは無いのか。

大変笑わせてくれる1冊でありました。笑