2023年、日本はGDPで世界4位に転落して代わりに浮上したのがドイツです。この結果に対し、ドイツ経済が伸びたというよりは、日本が落ちぶれたという論調は多いが実際はどうなのか。
ドイツ在住歴30年以上の著者が、現在のリアルなドイツ経済の状況と、日本と比較した際の特徴について解説しています。
ドイツべた褒めの内容かと思って読みましたが、そうでもなく、案外日本と同じような問題を抱えているということを知ることができました。笑
更に「ドイツ経済の危機」という章があり、こんなにドイツってやばいの? そんなことをたくさん知ることができました。世界3位になったとき、ドイツ国内ではとても信じられないとみんなが思うくらい、経済が落ち込んでいたという。
激しいインフレで国内需要・輸入の冷込み。エネルギー費用の高騰で生産設備が外国へ流出。ドイツ版不動産バブル崩壊。不動産ブームの終焉。列車の遅れが常態化。ストライキ多発に市民の苛立ち。深刻な労働力不足。2年連続のマイナス成長など。
ドイツはインフレでGDPが3位に上がっただけで、日本は円安で4位に下がっただけ。そんな記述がありました。まぁワタシの様な、ミクロ経済にとっては3位だろうが4位だろうがどうでもいいことなんですけど、会社が潰れない程度でいいので、お仕事が欲しいです。(笑)
時代は電気自動車だ。そんなことを率先して騒いだのはEUです。ワタシの感覚では、フォルクスワーゲングループが先導していたイメージです。トヨタのハイブリットに敵わないので、これからは電気だ。そう騒いだという説があります。
しかし、最近は数年前のフェーズとは少し変わって来て、実際、電気自動車はだめで、実際は環境にも良くない。やはりトヨタが勝者で、欧州は負け。そんなことをいう人がいますが、このドイツの落ちぶれ具合を本書で読んで、それも少し関係あるのではないだろうか。そんなことを考えさせてくれた本書でありました。(笑)
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