世界でバカにされる日本人 – 今すぐ知っておきたい本当のこと -/ 谷本真由美

 テレビ・雑誌にあふれている、バカみたいな「日本スゴイ論」は大間違い。日本人にそれに気づいて欲しい。外国人が“本当はどう思っているか。元国連職員の著者が、日本人に対する外国人の本音について様々と紹介しています。

 日本人は自国が世界の先進国で、世界中の人が日本にあこがれ、日本を尊敬し、

日本を見習いたいと思っていると勝手に思い込んでいるようですが、実はそう思っているのは日本人だけ。

 外国人の本音はこんな漢字だろうか。「クールジャパン」は気味が悪い。「お・も・て・な・し」は不明瞭で大迷惑。遅くまで働くのに生産性ゼロ。経済3流政治6流で大丈夫?。礼儀が表層的で付き合いにくい。

 平和ボケして「恥ずかしい勘違い」をしている、日本人に新しい警鐘を鳴らし、混迷の時代を世界的視野で生き抜くための、視点や生き方を提示してくれる、そんな一冊でありました。

 日曜のお昼にやっている「世界!ニッポン行きたい人応援団」のような、日本の文化や食べ物が大好きという、そんな外国人を特集したテレビ番組はよくある。

 そういう方はほんのごく一部で、世界の大半の人は日本がどこにあるかを知らず、日本人のことも奇妙に感じているという。日本と北朝鮮が陸続きになっていると思っている人も、たくさんいるという。確かにそう言われてみれば、アフガニスタンとパキスタン、ウズベキスタンやトルクメニスタンの、位置関係を正確に説明できる日本人は少ないだろう。

 顔を見ても「中東の人」という感じしか印象が無いので、世界からみれば中国人も日本人も韓国人も同じに見えるのも腑に落ちる印象です。

 社内だけで使うための会議資料を作り込み、参加人数分カラー印刷し、会議の時みんなに配布するということが、如何に無駄だということが語られていた。事前にメールで資料を送ればいいし、更に無関係なイラストが入ったパワポの資料も意味がわからないと、とてもケナしていた。

 その中で「A3(上の大きさ)」について触れていました。こんなにA3を使うのは日本だけで、海外ではA3の紙に印刷しようと思ったら、その手段を見つけるほうが大変だというそんな記述がありました。

 気になって調べて見たら、アメリカではA4の紙は製造していないし、ほぼ販売していなく、A4に近いLetter Size(レターサイズ_215.9㎜x279.4㎜)が標準のためらしい。

 著者の本は過去に何冊か読んでいますが、基本的に「毒舌&コミカル」に書かれています。たぶん10冊目くらいだと思うので、だいぶダブったことも書かれていましたが、相変わらず楽しませてくれる、そんな本書でありました。