会社をつぶさない社長の選択 / 松岡靖浩

 自分が起業する前に読めて良かった。本書のレビューでよく書かれている言葉です。そう、みなさん書きたくなることが、よくわかる、そんな本書でありました。

 「倒産させない会社を作ること」をミッションに、500社以上の会社を経営危機から救ってきた税理士が、経営者が頭を悩ませるリアルな53の「選択」に答えています。

 知っているだけで、会社を守れる「選択」がある。社長はあらゆる局面で「選択」に迫られる。最終的な「決断」は社長が行う。これを誤ると、取り返しのつかないことになることがある。

 本書では選択に関し「vs」を利用して「税金の支払い vs 借入金の返済」とか「他社よりも高く売る vs 値引き販売」とか、「外注化 vs 正社員雇用」「補助金 vs 助成金」など、様々な例を用いて解説されています。

 選択肢をたくさん知ることにより、つぶれない会社にする。仮に間違った選択をしても、迷路に迷わないよう、正しい選択をして修正し、迷路から這い出していく。そんなことを指南してくれる本書です。

 企業にとって一番大事な事は、存続させること、継続させること、そして、つぶさないこと。知っているだけで、会社がつぶれない「選択」があるのなら、もっと勉強しなければなりませんね。

 よく「社長は孤独」だといわれます。どんなに社内で相談しても、決定し選択するのは社長なんです。どんなに社内で反対されても選択肢を決定するのは社長です。

 そして、うまく行って当たり前。うまく行かなければ批判を受ける。そんな「孤独」だから社長は集り、酒を飲んで傷を舐め合うんだと、個人的に思っています。(笑)

 本書では著者が接した、「こいつは駄目だ・・」的な感じで、さじを投げた経営者を紹介しています。とりあえず、ワタシは該当するものは何もなかったので、今日は安心して酒を飲みたいと思います。(笑)

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